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横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

視聴率も好調の『あさが来た』

2015年11月08日 | 秋ネタ

NHK新朝ドラ『あさが来た』の主人公のモデルとなった広岡浅子は、女性実業家の走りともいえる。彼女の人生は「九転十起」――「七転び八起き」よりも2回多く転んで、2回多く立ち上がったのだ。そんな彼女の「九転十起」年表をどうぞ。 

1849年:京都の豪商・出水三井家の4女として生まれる。

1850年:1才で大阪の豪商・広岡家の許嫁になる。令嬢としてしつけようとする家族の思いに反して、丁稚と相撲を取るのが好きな活発な少女だった。

1861年:「女に学問は不要」という当時の価値観から一切の読書禁止を言いわたされる。「なぜ、女は男のすることをしてはいけないのか」と考えていたという。

1865年:広岡家の次男・信五郎と結婚。家業にまったく関心のない夫を見て、簿記や商業に関する勉強を独学で始める。

1871年:明治維新に続く廃藩置県で、広岡家が全国の大名に貸していた900万両(約4500億円相当)の多くが貸倒となり大ピンチ。嫁ぎ先の立て直しのため奔走する。

1884年:炭坑事業に乗り出すが、石炭不況もあって失敗の連続。

1895年:周囲の反対を押し切って、福岡県の潤野炭坑再開発に着手。護身用にピストルを持って炭坑労働者たちと生活を共にしたという。2年後には採掘量が4倍以上になり大成功を収める。

1901年:日本女子大学校(現・日本女子大学)開校。実家の三井家から土地5500坪の寄贈をとりつける。

1902年:大同生命の創業に参画。「加入者本位」「堅実経営」の精神で業績を伸ばす。

1919年:自宅で死去。常日頃より「私は遺言を残しません。いつも言っていることが、すべて私の遺言だからです」と話していたという。


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 ドラマの視聴率が落ちている昨今だが、それでもやっぱり人気が高いNHKの連続テレビ小説。その撮影の裏側はどうなっているのだろうか。現在放送中で視聴率も好調の『あさが来た』。そのエグゼクティブ・プロデューサーである佐野元彦さんに話を訊いた。

──朝ドラというとやはり新人女優を起用するということが多いのが、大きな特徴ですよね。

佐野:たとえば、大河ドラマであったら、百戦錬磨の俳優さん同士が、真っ向からぶつかり合う面白さがあると思うんですよ。でも、朝ドラはヒロインを演じる女優さんをチーム全体で高いところに押し上げていくもの。まさにそういう感覚で番組を作っています。この感覚はスタッフだけではなくて、共演する俳優さんたちも共有しているもので、出演者とスタッフが一丸になって女優を育てていくという現場は朝ドラだけだと思いますね。

 それに、育っていくのは女優だけではない。NHKのドラマ部門に入ると、最初に朝ドラに担当することが多いんです。特に新人のディレクターは朝ドラで経験を積んでいくことが多くて、そういったスタッフたちもヒロインの女優さんと一緒に育っていくわけです。

 そして、この感覚は視聴者も共有していると思います。毎朝、視聴者が物語の中のヒロインと、ひとりの女優の成長を見ていく。特に女性視聴者の場合は、自分の人生にも重ね合わることもあると思います。

──今回は、朝ドラとしては珍しく、貧困を乗り越えていくという女性ではなく、豊かな家の育ちで、嫁ぎ先もまた豊かな家ですよね。さらに、幕末から物語が始まるということで、局内からの異論は出なかったのでしょうか?

佐野:個人的にはもっといろんな反対意見が出るんじゃないかと思っていたんですけど、意外なくらい出ませんでした。本当にすんなりと企画が通っていったんですよ。ひとりの女性のシンデレラ・ストーリーとして時代そのものはそれほど関係ないということなんですよ。そのヒロインが魅力的であり、そして地に足をつけて頑張っているかどうか、そこが重要だということを理解してもらえたのだと思います。

──波瑠さんをヒロインに選んだ理由は?

佐野:波瑠さんは、今までどちらかというと静かな役が多いイメージでしたが、オーディションのなかで、グイグイ前に進んでいくキャラクターが似合う人なんじゃないかと感じるようになってきたんです。「みんなが知っている波瑠さんじゃない波瑠さん見っけ!」という感じで(笑い)。波瑠さんにしてみれば、「私はいつも前へ前への精神です」っていう気持ちかもしれませんが。

──今回キャスティングでこだわったところは?

佐野:今回、3つの家が登場します。京都のヒロインの実家の今井家、そしてあさが嫁ぐ白岡家、それからあさの姉・はつ(宮崎あおい)が嫁ぐ眉山家という3つの家庭が出てくるんです。普通のドラマでいうと、家庭は2つまでなら描けるのですが、3つの家を描くとなれば、視聴者を混乱させないように、3つの家のカラーをはっきりさせなくてはならない。そのためにはキャスティングが重要です。

 とにかくカラーの違う3つの家をしっかり描き分けられるような存在感のある俳優さんをキャスティングするということに、とことんこだわりました。その辺りも視聴者のみなさんには楽しんでいただけると嬉しいです。

──そのほか、ここは是非とも見てほしいというポイントは?

佐野:「『朝ドラ』始まって以来のちょんまげ」の時代劇ですが、登場する家族に起こっている出来事というのは、現代の家族に起こっている出来事と同じだと思います。普遍的な家族の物語なので、視聴者のみなさんに自分たちの家族と照らし合わせて感じ取って欲しいです。

 そういう意味では、和服というカラフルな日本独特の美しい色彩の衣装を身につけた女性たちが活躍するホームドラマ、という風に思っていただければいいと思います。現代物のドラマって、意外と色彩豊かなわけではないんですよね。でも、時代劇の女性は、皆さん色目のいい着物を着ていて、それを見ているだけで、目が喜ぶと思うんです。

 毎朝、パッという華やかな色目のいい着物を見て、それからさっと仕事に出かける。目が喜んでから、日常のスタートを切ることができれば、なかなかいい1日を過ごせるんじゃないかと思います。衣装にはかなりこだわっているので、是非とも楽しんでいただきたいです。



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