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横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

『徳田総理』という願望☆

2013年09月24日 | 気になるネタ

昨年12月の衆院選で、医療法人「徳洲会」グループの各病院が徳田毅衆院議員(42)=自民・鹿児島2区=陣営に職員を派遣、日当などを支給していたとされる公職選挙法違反事件で、徳田氏の親族が運動員が戸別訪問した際の有権者の感触をランク付けして分析し、細かい票読み作業を行っていたことが21日、関係者の話で分かった。親族は「徳田家から総理を出す。倍以上の差で勝つ」などと鼓舞。家族総出で陣頭指揮を執り、運動員に指示を出していた。

    

「親族専用トイレ」

 「指宿地区で一票でも多く」「谷山地区で勝てなくては勝ったことにならない」

 関係者によると、選挙期間中、徳田氏の親族は鹿児島入りし、事務所に常駐。運動員が戸別訪問で得た有権者の感触を「◎○×」などに分けたうえで票読みをしていた。その上で、具体的に地区名を指定し、重点的に巡回するように運動員を叱咤(しった)していたという。その中で「徳田家から総理」というフレーズも飛び出した。

 主に陣頭に立ったのは徳田氏の母や姉など徳田ファミリーの女性たちだ。病床にある医療法人徳洲会理事長、徳田虎雄・元衆院議員(75)の“名代”として振る舞っていたという。「その態度は『理事長そのもの』のように見えた」と、グループの地方病院幹部は話す。

選挙事務所にはファミリー用の部屋が用意され、専用の洋式トイレも設置された。「他は全部和式。事務所には足の悪い高齢者もいたが、洋式トイレを使いたくても使えなかった」(グループ関係者)

    

「パパ」は禁止

 虎雄氏が一代で打ち立てた徳洲会グループで、虎雄氏の息子や娘は、主要企業・法人の役員に就任。ファミリーによるグループ支配を盤石のものにしていった。

 虎雄氏は著書で「家族を治められない者は国を治めることはできない」とするなど、家族の結束の重要性を主張。幼少のころから、帰宅した父を正座で出迎えさせるなど厳しい教育を施したという。

 グループ元関係者は、虎雄氏の“教育方針”を振り返る。「虎雄氏は子供たちに『お父さん』『パパ』と呼ぶことは禁じ、理事長と呼ばせていた。毅氏も『お父さんと呼んだことはない』などと話していた」。子供たちにグループの一員であるという意識を、普段から徹底させていた。

 東京地検特捜部は、こうした結束が強い虎雄氏の子供たちを事件のキーマンととらえ、20日には数人の子供の東京都内の自宅を家宅捜索。今後、選挙運動の指揮系統を確認するため、ファミリーから任意で事情聴取を進めるもようだ。

 ファミリーをよく知る地方病院幹部はこう話す。

「特に虎雄氏が病気に倒れて以降、一族による専横は激化した。『徳田総理』という願望も結構だが、その野望のために公益性の高い医療法人を私物化していたという事実は重い」

【用語解説】徳洲会グループ

 66の総合病院を運営するほか、診療所や老人保健施設など計361の施設を抱える国内最大級の医療・福祉グループ。グループ全体を統括する「一般社団法人徳洲会」、病院を運営する「医療法人徳洲会」、全病院が調達する物品を一手に仕入れる「株式会社徳洲会」など計51の法人で構成される。