精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

歴史講座  の手話通訳

2010年11月21日 09時19分51秒 | 手話サークル
 昨日20日は、久々の手話通訳でした。
 一応、私も京都府の登録手話通訳者(兼京都市長認定手話通訳)なのですが、仕事の都合でなかなか時間がとれずにいました。今回は、急なことで、他の通訳者がそろわないという事情の下でした。
 私たちは、日常の言葉ならあまり勘違いすることはない。そのことが話されている場所や前後の文脈、話し合い手である程度その分野が限定されているからである。
 しかし、専門分野はそうはいかない。文字になっている資料を見ながら話を聞くと、「表意文字」である漢字も目に入るので、難しくてもなんとなく意味を理解することができる。でも、それが「音」だけだったら・・・勘違いは発生しやすい。
 私たち手話通訳者は各分野の専門家ではない。だから、医療や法律などの場面はしばしばあるが、苦労する分野でもある。可能な限り、事前に資料などをいただくなり、自分で基礎知識を得ておくなりの準備はするものの「一夜漬け」である。
 よく「手話通訳者の仕事は、手を動かしている時だけ」という誤解があるかもしれないが、実は事前・事後も相当の時間を割いていることがある。上手くいかなかったときなどは、手話通訳仲間とその原因追及や解決策探しをすることもある。

 さて、今回は木津川市で開催された恭仁京がらみの「都城」や意匠・服飾などの講演会だった。あの有名な猪熊先生などが登壇した。
 事前にいただいた資料は、司会者の台本と時間割程度。肝心の講演内容は、当日に参加者に配布される冊子をいただいた。到底間に合うタイミングではない。
 が、泣き言も言ってられないので、自分たちの持てる知識を動員してのこととなった。
 飛鳥時代の都の構造と奈良時代の構造との違い。遣唐使が果たした役割と日本文化への影響。一時代一宮ではなく、一時的には複都(複数の首都が存在すること)だったこと。恭仁京(現在の加茂)や紫香楽宮(現在の信楽)が何のために作られたのか。難波京(現在の大阪市)の役割。中国の都城との関係。当時の政治や宗教とのかかわり。時代考証の難しさなどが語られた。
 
 知っている方は知っているが、日本にもこの時代を中心に何人かの女帝=女性の天皇は存在していた。先代の急死で後継ぎが幼かったからという「リリース・暫定即位」的なものから本格政権的なものまである。
 過去に議論された男系優先の「皇室典範」の議論が空虚に見えるものだ。
 天皇でなくても、皇后や皇太子妃として、その夫である天皇や皇太子に対して大きな影響を与えていた女性も多い。

 この辺りは、歴史を学ぶには絶好のロケーションである。京都も奈良も飛鳥も近いし、古墳・文化財が日常生活の中にゴロゴロしている。
 あまりに日常に溶け込みすぎていて、その偉大さや価値が実感しにくいかも知れないが、機会があれば歴史に学び、今の社会や政治・文化などを考えて欲しいものである。

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