精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

補足的な説明

2010年02月16日 06時48分47秒 | 佐々木の想い
 3日間にわたる「住民の意見を聞く会」が終了した。
 最終回の会場で、ある男性からの発言があった。それは、「議員定数削減を言う議員が辞めればいいではないか」という、恐らく私の発言を指していると思われる。
 これには背景と前例がある。
 私は議員定数は民主主義や地方自治を実現する視点で論じるべきだと考えている。決して財源論・経費論で判断すべきではないということだ。もし、大恐慌などで自治体財政がひっ迫するなどの場合は、異常事態だからこそ定数を減らすのではなく、ひっ迫している分議員報酬を減らしたり、場合によっては一定期間無報酬にしてでも、ある程度の定数を確保して、多様な意見が反映できる仕組みにすべきと考えている。
 しかし、この間の削減提案の多くが、まず「経費削減」「行財政改革のため」という財源論・経費論が論じられてきたのか現実である。提案者が、そこまで経費にこだわるのなら(この議論があったのは、改選5か月前という時期で提案は2人減)、提案者自らが辞職すれば「経費は浮く」のである。「少ない方がいい」という理由に合致するわけである。
 そして、それには精華町議会で前例がある。数年前の町長選挙だ。この選挙には、当時議員だった2人も出馬した。選挙前の一定時期までに辞職すれば、町長選挙と同時に議員の補欠選挙が実施される。ただ、議員辞職をせずに町長選挙に立候補すれば、立候補した時点で議員の資格を失うが、補欠選挙を準備する事務的余裕がないので、議員の補欠選挙は行われない。いわゆる、欠員のままということになる。出馬した2人の元議員のうち、1人は補欠選挙ができる時期に議員辞職された。理由を聞くと、「議員に欠員が出るのは民主主義にとって相応しくない。自分の代わりに誰かが議員として働くべきだ」ということだった。もう1人は、議員辞職せずに立候補した。理由は「議員が多すぎるので、辞職せずに立候補することで欠員を作る。すなわち経費を浮かす」ということだった。つまり、補欠選挙ができない時期に議員辞職すれば、その分経費が浮くのである。前述の例で言うと、町議選5か月前では、次期選挙まで補欠選挙は行われないので、「経費が浮く」ことになる。
 私自身は、この町長選挙の際にとった2人の元議員の行動は、前者すなわち補欠選挙ができる状態にすることが正しいと思う。なぜならば、賛否はあるにせよ、条例で定数が決められており、住民代表として必要な数を確保できないことは、民主主義を歪めるからである。住民側からみれば、22人送り込める=それだけ多様な意見を議会で論議できる=権利を侵害されたことになるからだ。
 結果として、町長選挙から次期町議選挙までの1年半ほど、21人で議会運営をした。
 経費論に戻るが、2008年12月の議員定数議案は、僅差で否決された。その次の3月議会では、定数削減に反対した会派から「議員報酬の10%削減」の提案があった。定数は22人なので、10%削減は、経費的には2.2人分つまり2人減提案より多くの削減につながるものである。しかし、定数を2人削減すべきと提案した議員さんたちは、この報酬カットに反対された。
 これは何を意味するのだろうか。本当のところ、経費の削減は理由でなかったのだろうか?これらの提案をした議員周囲からは、「定数を削減して、報酬を大幅アップしたい」という声も漏れ聞こえてくる。3人間の発言の中にも、「定数削減して報酬を上げよ」という趣旨の発言が目立った。

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2 コメント

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議員よりも (×第二迷信)
2010-02-16 21:38:26
「議員削減」は、「あたりまえ」のように言われてます。

議会制民主主義の「主権者の権利」としての意識が根付いてない現れですね。
(あえて、教育の中で位置づけさせないような誘導がある)

人気投票とか、「ボス選び」のレベルです。

経費をいえば、「首長の退職金」を真っ先に削るべきだと思います。
4年で退職金が出るような職場はないし、
「就職」じゃなくて「就任」であって、「退職」でなく「退任」
町の社長さんは、従業員に退職金を出しても自分は退職金なしで積み立てている。

「トップ」たるもの、それが当たり前ですね。
 (そこを突っ込む人がいない。京都府知事の「退職金廃止条例」を出したら、与党や知事がどう出るか見ものだと思う。)

 議員欠員の問題は確かにそうだと思います。
ただ、山城地区委員会は、南山城村で、補欠選挙に間に合わない鞍替え出馬をやってるんですが・・・。
返信する
綾部市長選挙 (×第二迷信)
2010-02-25 20:55:54
http://blue.ap.teacup.com/yohko/792.html

現職の共産党議員が、「告示日に失職」で立候補。
(補欠選挙なしの欠員)

党大会の前後に各組織で総会をされてるはずなんですが、
こういう対応について、「議会制民主主義」としてどうなんだ、
という論議をすべきだと思います。

どうも、会議が「論議」でなく、「決起集会」になってると思います。
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