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精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

宥座の器

2010年08月14日 02時45分32秒 | 佐々木の想い
 「ゆうざのうつわ」と読む。孔子の教えの1つである。最近、この器の実物を見る機会があった。紐で左右の中ほどがつるされているもので、空の時は傾いている。水を入れると垂直になるが、入れすぎるとバランスを失して水がこぼれ、元の傾いた状態に戻るというものだ。宝物館でみたので撮影不可なので写真はない。
 解説では、「足る知る」「中庸」の意味と解されている。資本主義の甘い汁に浸っている方々に学んでほしい言葉である。
 人は何が手に入れば「もっと」「もう少し」と欲が出るが、順調なのは当面の間であり、欲しすぎると結局何もなくなってしまうという意味だろう。
 今の日本も含めた資本主義経済は、モノの裏付けがない部分が多すぎる。カネが鉦を生む「金融資本主義」の面である。裏付けがないので不安定な状態。どこかで安定を欠くような事態が起これば、負の連鎖が起こり、恐慌となる。上場企業の役員報酬が平均2000万円に対して、労働者の多くが年収300万円以下、200万円以下といわれていることも同じである。
 儲けることを悪とは言わないが、そこそこにして一定のもうけ以上のところは、社会に還元すべきである。還元の方法は、寄付でもいいし、雇用でもいい、はたまた地元企業への発注でもいい。
 欧米では、社会に貢献してはじめて「エリート」と賞されるとのこと。ただ儲けただけなら「守銭奴」と言われかねない。
コメント (1)
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