かなり以前に読んだ内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。
今回は “長野” です。
とはいえ、主に南信、飯田あたりがメインの舞台なので馴染みの場所は登場しませんでした。残念です。(昔、在職していた部門では、飯田にお客様がいらしたので1・2回ご挨拶に伺ったことはありましたが、今では行くとしても長野市だけですね)
あと、ネタバレになるとまずいので詳細な内容には触れませんが、この作品では内田康夫さんの別のシリーズ“信濃のコロンボシリーズ”の主人公長野県警竹村岩男警部が脇役として登場し、浅見光彦と絡みつつ事件に対峙していきます。
長野オリンピック開催にかかる裏事情がモチーフになっているのは、奇しくも今と微妙に重ねります。当時も今も、オリンピックと利権との不即不離の関係は変わらないようです。
さて、この作品、ストーリーとしては比較的オーソドックスで、犯人の意外性もなし、“浅見光彦シリーズ”としては“可もなく不可のなし”といった印象でした。
まあ、あれだけの冊数を重ねたシリーズですから、玉石混交。そこそこのレベルを維持しているだけでもよしとしましょう。