海外ミステリ専門書店。特に、イヌ、ネコ、その他の動物が活躍するのが好き。グルメも紹介。
ミステリ専門書店(翻訳もの限定)
ワニと読むミステリ(殺す鳥)
![]() | 殺す鳥 (創元推理文庫) |
ジョアンナ・ハインズ | |
東京創元社 |
![]() | The Murder Bird |
Joanna Hines | |
Simon & Schuster Ltd |
読むと、心の奥にしまってもきっと顔を出すでしょう。
(ジョアンナ・ハインズ著)
高名な詩人のキルスティン・ウォラーがバスタブの中で死んでいるのがみつかります。そこはコーンウォールの人里離れたコテージでキルスティンはひとりで住んでいました。検死審問では自殺ということになります。が、娘のサムは自殺説を受け入れることができません。そもそもキルスティンは自殺するような人でないし、彼女がいつもつけていた日記が見つからない、それに死ぬ前に書きかけの詩、「殺す鳥」の原稿がどこを探してもないのです。「殺す鳥」は彼女の死の予兆なのか、はたまた誰かを糾弾しようとしていたのか。サムはこの謎の答えを絶対に見つけ出そうと決心します。サムの継父ラフはそれに強く反対し、阻止しようとします。サムが真相を突き止めるのが先か、それとも真犯人がサムを追い詰めるのが先か。
最初の始まりがすごいです。「昼食のあと片付けをし、子供たちが庭の奥のジャングルジムで遊んでいることを確かめたあと、夫を殺すために家の中に入った」というどうも夫殺しの現場のようで、さらにその後犯人は子供たちを連れて海岸に行きずっと楽しく遊んだのちに警察に電話します。衝撃的でなんなのだこれはとつい引き込まれてしまいます。
主人公のサムはチェロの奏者です。素晴らしい芸術的才能に恵まれて、いきいきとしとても魅力的な女性です。その音楽家の彼女が母の書きかけの原稿と日記を探そうと継父の家に3階の窓から忍び込もうというのですからその執念はすごいですね。彼女は高所恐怖症なのに、です。
事件の根っこははるか昔の出来事にまでさかのぼりますが、あちこちに推理の手がかりが隠されているので見逃さないようにしっかり目を開けて読みましょう。
■コーンウォール
コーンウォールで見てみるといくつかのミステリがありました。風光明媚なところなので事件の舞台にうってつけなのかもしれません。
ジェイニー・ボライソーのローズ・トレヴェリアン(画家)のシリーズ。
しっかりものの老女の死
クリスマスに死体がふたつ
待ちに待った個展の夜に
ムーアに住む姉妹
夏の夜のわるい夢
アーロン・エルキンズのスケルトン探偵ギデオン・オリヴァーも一度訪れていますね。古城近くで古い骨が発見されます。
骨の城
アガサ・クリスティのエルキュール・ポワロもここで事件解決しています。
エンド・ハウスの怪事件
主人公: サム・ボズウィン(キルスティン(詩人)の娘)
場所: イギリス、コーンウォール
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 小
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ワニと読むミ... | ワニと読むミ... » |
コメント(10/1 コメント投稿終了予定) |
コメントはありません。 |
![]() |
コメントを投稿する |
![]() |
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません |