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ワニと読むミステリ(アガサ・レーズンと貴族館の死)

アガサ・レーズンと貴族館の死 (コージーブックス)
M・C・ビートン
原書房


Agatha Raisin and the Walkers of Dembley
M. C. Beaton
Robinson Publishing


読むと、上がるには踏み台が必要。

(M・C・ビートン著)
アガサ・レーズンは半年間のロンドンでの仕事を終えて、コッツウォルズのカースリー村に帰ってきました。かわいい猫たちにも会える。そしてハンサムな隣人のジェームズ・レイシーともまた話ができると思うと胸がときめくのですが、ジェームズの方はさほどわくわくはしていないようです。アガサが戻ってすぐに殺人事件が起こり、犠牲者はハイキングクラブのリーダーでハイキング途中の畑の中で死体となって発見されたのです。彼女は地主たちと対決することに喜びを見いだし、古い文書から権利通路を探しだしてきては作物の植えられているその道をむりやり突破することに生き甲斐を感じているのでした。アガサはこの事件を調べてほしいと頼まれるのですが、ハイキングクラブのメンバーはいずれも何か隠しているように見え、権利通路の地主の準男爵もなにやら怪しい行動で、追わなくてはならない手がかりが多すぎるくらいです。みんな殺人を犯しそうにみえるし。

 アガサ・レーズン、やっとカースリー村に帰ってきました。ロンドンで太ってしまったのでジェームズが案内役をしている<カースリー・ハイカー>に参加したのにジェームズが冷たくてアガサはちょっぴり傷ついてしまいます。ちょっとかわいい。それに殺人現場の準男爵を訪ねていって、執事にバカにされるととたんに委縮するところなど、日頃の向こう気の強さが影を潜めてしまいますね。しかし、ロンドンでのアガサはすご腕のPR担当者です。いじきたない記者をぐうの音も出ないくらいにやっつけてしまうところなどは笑ってしまいます。
 権利通路というものがあるのですね。文中の説明によると、権利通路とは昔からその土地が公衆の通路として使われてきて、現在も通路として使われているのであれば、誰もが自由にそこを通り抜けられる、という通行権が認められている通路、のこと。教会まで行くとかそういう目的で使われていたそうです。
 最後にジェームズがびっくりするようなことを言いだします。

■既刊
 すでに3巻出ています。とんがっていたアガサ・レーズンがだんだん丸くなりますね。でも、憎たらしいところも時々は見せてほしいです。

アガサ・レーズンの困った料理
アガサ・レーズンと猫泥棒
アガサ・レーズンの完璧な裏庭

主人公:  アガサ(アギー)・レーズン(元PR会社経営者)
場所:  イギリス、コッツウォルズ
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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