海外ミステリ専門書店。特に、イヌ、ネコ、その他の動物が活躍するのが好き。グルメも紹介。
ミステリ専門書店(翻訳もの限定)
ワニと読むミステリ(予約の消えた三つ星レストラン)
![]() | 予約の消えた三つ星レストラン (コージーブックス) |
アレクサンダー・キャンピオン | |
原書房 |
![]() | The Grave Gourmet (Capucine Culinary Mysteries) |
Alexander Campion | |
Kensington Pub Corp (T) |
読むと、情報収集には手段を選ばないかも
(アレクサンダー・キャンピオン著)
カプシーヌ・ル・テリエは、ホワイトカラー犯罪専門のパリ警視庁警部です。しかしもっと生々しい犯罪に取り組みたいと思っています。ある自動車会社の社長が有名レストランの厨房で殺されているのが発見されるという重要事件を担当することになり、望みがかないそうです。カプシーヌは変わり者の3人組と一緒に働くことになります。カプシーヌの夫でレストラン評論家のアレクサンドルからも協力を得ています。いとこで対外治安総局勤務のジャックもやたらカプシーヌの気を引こうとしながらこの事件に関係しているようです。怪しげな役員は不正取引に関係しているような気配があり、CIAも関心をもっているようで、なかなか事件の真相に近づけないカプシーヌはしだいに落ち込んでいきます。
パリ警視庁警部 カプシーヌ・ル・テリエのシリーズ 1作目です。カプシーヌはホワイトカラー犯罪で優秀な成績を収めているのですが、なんとか殺人事件を扱いたいものだと常々切望しています。で、この事件がチャンスなわけです。高名なレストランで死体が発見されるので、当然レストランの従業員も疑われ、レストランの裏事情のようなものもいろいろと出てきます。ソムリエって、こんなことしてるのか、とか。カプシーヌの夫がレストラン評論家なので、パリのいろんなグルメも多数登場します。作者のWebsiteをみると本人もレストラン評論家だそうで、レシピもいくつか掲載されています。
事件は、殺された社長の交友関係がもとなのか、会社を巡る犯罪なのか、はたまた事件現場のレストランが関係しているのか、いろんな要素があるので、捜査もいろんな角度から行われます。グルメ探訪もあり、パリ市内の警察とのカーチェイスもあり、いろんな方面で楽しめます。
2作目のすでに出版されているようなので、また翻訳が楽しみです。
■フランスのグルメつながり
フランスが舞台のミステリでグルメに関するものを見てみましたが、あまりありませんでした。
知っているのはこの2つくらいです。
マイケル・ボンドのグルメ誌の覆面調査員のパンプルムース氏のシリーズで、パリに出張します。
パンプルムース氏の晩餐会
ピエール・シニアックのちょっと不思議な事件です。
ウサギ料理は殺しの味
町のレストランで狩人風ウサギ料理が出された木曜日の晩には若い女性が絞殺され、その遺体のそばに扇がおかれています。
主人公: カプシーヌ・ル・テリエ(パリ警視庁の警部。28歳)
場所: フランス、パリ
グルメ: フランス料理
動物: なし
ユーモア: 小
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