但馬のお寺

2018年07月16日 | 但馬の寺院
              日高町池上 観音堂の仏さま


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成28年 第11回但馬検定(1級)問題より

【30】737年(天平9年)、行基によって開かれたと伝わる天台宗の寺院で、
当初、九品山極楽寺と称されていた寺は、どれでしょうか。

(a)大乗寺      (b)相応峰寺      (c)玉田寺      (d)帝釈寺

 ここから1級です。さすがに難しい問題です。
但馬の何百という寺院のことを、徹底的に知っていなければ解けない問題ですね。

元は九品山極楽寺と称されていたお寺は、新温泉町清富(きよとみ)にある相応
峰寺(そうおうぶじ)です。答えは、(b)の相応峰寺となります。

行基によって開かれたというこのお寺は、約100年後の貞観元年(859)に浜坂湾
に突き出た観音山に、観音山相応峰寺として改称して寺の建物や十一面観音立像な
どが造られていきます。

この観音像は2mを越す大像で、鋭利な彫が特徴の檀像派の作品です。
国指定重要文化財になっているほどの貴重なものです。

その他、県指定文化財の「絹本著色両界曼荼羅図(けんぽんちゃくしょくりょうか
いまんだらず)や、県登録文化財の圓通殿(本堂)などがある、とても貴重な存在
の寺院です。
 
 ちなみに、(a)の大乗寺(だいじょうじ)は香美町香住区森にある寺院で、円山
応挙の一門の手による障壁画が有名な、別名「応挙寺」です。

(c)の玉田寺(ぎょくでんじ)は、新温泉町七釜(しちかま)にあるお寺で、県下
でも古い「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」が有名なお寺です。

(d)の帝釈寺(たいしゃくじ)は香美町香住区下浜にあるお寺で、大宝2年(702)
創建というとても古い真言宗のお寺です。


『あがんね~』

 年配のばあちゃんは、「あがんにゃ~な」とか「あがんしゃ~な」とか言うね。

家に訪ねてきた人に、「よう来(き)んさった。まあまあ、あがんにゃ~な。あが
っておくれんしゃあ~な」って挨拶するね。

但馬弁では「上がってください」のことを、「あがんね~」って言うの。

「靴を脱いであがんね~な(靴を脱いで家の中に入っておくれ)」と使うんよ。

「あがる(上がる)」の言葉、但馬弁では土間から座敷に上がるところを「あがり
ばち」「あがりはな」、玄関先のことは「あがりぐち」なんて言うの。

「あがんね~」は、ところによっては「あがんしゃ~」とも、「あがんにゃあ~」と
も、「あがんせ~」とも言うね。

「にゃあ~」とか「せ~」とかを語尾につけるのは、但馬弁をもっともよく表す訛り
なんだわ。

「あがんにゃあ~」なんて言葉は、最も但馬弁の訛りの出ている言葉んよ。
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