蔓牛(つるうし)

2018年07月12日 | 但馬の動物
        朝来市和田山町藤和 大将軍杉の巨木


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成28年 第11回但馬検定(2級)問題より

【74】但馬牛は長い間、優良な血統だけを蔓牛として守ってきましたが、香美町
小代区の系統(蔓牛)は、どれでしょうか。

(a)ふき蔓     (b)いわくら蔓      (c)よし蔓     (d)あつた蔓

 
 昭和の初めに生まれた田尻号という種オス牛が、小代(おじろ)にいました。

全国の黒毛和牛の繁殖メス牛のうち、99.9%が田尻号という一頭の但馬牛の子孫
なのです。

その田尻号は、小代の最奥地・熱田(あつた)集落に奇跡的に残っていた4頭の
「あつた蔓」のメス牛から生まれてきた牛です。

奇跡的に残っていた純粋な但馬牛を作り上げてくれたのが、「周助蔓(しゅうす
けつる)」と呼ばれる、前田周助さんの育てた但馬牛(その頃は小代牛と言って
いた)なのです。

江戸時代後期、香美町小代区水間(みずま)に生まれた前田周助は、生涯を但馬
牛の改良に捧げ、優秀な牛の系統「周助蔓」を作りました。

今日の最高級の和牛と言われる「但馬牛」の基礎となったのです。

「蔓(つる)」とは、牛の系統なのです。「蔓牛(つるうし)」と言います。

香美町小代区の「あつた蔓」、新温泉町照来(てらぎ)の「ふき蔓」、香美町香住
区佐津(さづ)の「よし蔓」が代表的な但馬牛の系統です。

答えは(d)のあつた蔓です。


『のんのんさん』

 ミオちゃんは、「まんまんちゃん怖い~。戸が開いておるからよう行かん」と駄々
をこねます。
リビングから、ストーンと廊下越しにトイレが見えます。

「ミオちゃん、一人でトイレ行けるね」と母ちゃんが言っても、ミオちゃんは「ま
んまんちゃんが怖い~」としり込みします。

仏間の戸が開いているのです。

暗い仏間の前を通るのが、怖いと言うのです。

うちでは、ケンちゃんもミオちゃんも仏さんのことを「まんまんちゃん」と言います。
いつの頃に教えたのかな。

ばあちゃんがお茶湯(ちゃとう)を仏さんにあげる時、「さあさあ、まんまんちゃん
に手を合わそうな」って教えたのかな。

ミオちゃんたちは「まんまんちゃん」と言います。

「まんまんちゃん」は京阪神の都会の言葉かな?。
但馬弁では、仏さまのことを「のんのんさん」と言いました。

私が子供の頃は、仏さまのことは「のんのんさま」でした。

お年寄りは、道ばたのお地蔵さまに向かって「のんのんさん、のんのんさん」とブツブ
ツ言いながら、手を合わせていたものです。

但馬弁では、確かに仏さまのことは「のんのんさん」でした。
いつの頃からか、我が家は「まんまんちゃん」に変わってしまっていました。


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