但馬屈指の大地主

2018年11月03日 | 但馬の建物
   大津・坂本ケーブルカーは日本一の長さです


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成30年 第13回但馬検定(3級)問題より

【83】江戸時代に大庄屋を務めた但馬屈指の大地主の住まい
で、豊岡の森尾地区約4,000㎡の敷地に大小20もの建物が
点在する住宅は、次のうちどれでしょうか。

(a) 宿南家住宅        (b) 旧栃尾家住宅
(c) 森田家住宅        (d) 平尾家住宅


 豊岡市森尾地区のほぼ中央にある大きな屋敷内には、川が
流れ周囲を塀で囲まれたその中に、母屋をはじめ離れ、蔵、
小屋、隠居部屋など大小20もの建物が立っています。

江戸時代、元禄期から幕末に至る約180年の間に、207町
歩という土地を集積し、但馬最大、県下でも屈指の大地主とな
ったのが平尾家です。

平尾家の主屋は明治29年(1896)、豊岡の宮大工の建てたも
のであるが、寛政2年(1790)建築の蔵、文政9年(1826)
建築の離れなど、江戸時代の建物も残っています。

平尾家住宅は、国登録の有形文化財にもなっている、とても立
派なものなのです。答えは、(d)の平尾家住宅です。

ちなみに、(a)の宿南家住宅は養父市宿南(しゅくなみ)にある
享和年間(1800年ごろ)に建てられた、茅葺屋根の養蚕農家の
大きな住宅で、県の指定文化財にもなっています。

(b)の旧栃尾家住宅は、養父市大屋町大杉にある明治中期に建て
られた診療所とその住宅です。
現在は、養父市立木彫展示館として活用されています。

(c)の森田家住宅は、香美町香住区隼人にある明治初期に建てら
れた大規模な養蚕農家の建物です。
入母屋造りの母屋や、漆喰塗りの土塀、中門等が非常に貴重なも
ので、国の登録文化財に指定されています。

ふるさと但馬には、江戸時代からの旧家や大型養蚕農家の立派な
住宅が多くありますね。


『はんぶんこ』

 「ケンちゃん、ミオちゃん。そのお菓子仲良くして、半分づつ
に分けて食べるんだよ」と、母ちゃんが言ってたね。

じいちゃんが子供のころには、「半分づつ」のことを「はんぶん
こ」って言ってたんよ。
いくつかあるものを、仲良く半分づつに分けることを「はんぶん
こ」って言ったの。

なので、「ケンちゃん、ミオちゃん。そのお菓子なかように、は
んぶんこにして食べにゃ~な」って言ったんよ。

それから、もしも一つの物、大きなせんべいがあった時、それを
半分にして仲良く食べてという時は、
「大きいせんべい、はんぶわけにして、ケンちゃんミオちゃん仲
よ~に食べて~よ」って言ったよ。

一つの物を二つにして二人で分けることを、「はんぶわけ」って
言ったの。
「はんぶんこ」も、「はんぶわけ」も、但馬の人はやさしくやさ
しく、子供に仲良くお菓子やせんべい分けるとき言い聞かせる時
の言葉だったんよ。