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産興商会のブログ

日常での出来事、その他

食品のpH測定

2016年11月15日 | 日記

 食品添加物には、食品が持つpHによって相性があるものが存在します。

 たとえば乳化剤は、食品の油・水の比率割合によって数種類ある乳化剤の型番の中から、その食品に合うものを選定しますが、食品のpHも考慮する必要があります。

 食品のpHを測定するには、pH測定器(pHメーター)を用いると簡単に計測が出来ます。pH測定器の電極部分を食品に接触して測定しますが、食品が液体の場合は電極をそのまま液体に浸します。もし食品が固体の場合は、食品と同量のpH7(中性)の純水といっしょにミキサーで撹拌して、そのドロドロになった液を測定します。測定方法は3回もしくは5回測定し、平均値を取ります。実際は温度によってもpH値が少し変化したりしますが、そこまで厳密に測定する必要はあまりないと思います。

 簡易なpH測定でしたら、細長い紙タイプのpH試験紙を用いることも出来ます。pH測定器よりも安価ですが、使い捨てタイプです。長期コストが安価なのはpH測定器ですが、pH測定器は校正作業(pHメーターの測定値が正確になるよう修正する)が必要になり、pH校正液が必要となります。pH校正液は少量のボトル入りですが、いったん開封すると変質し始めるので、なるべく早く使い切る必要があります。

 

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テリーヌの旨み増強

2016年11月14日 | 日記

 フランス料理のテリーヌは、挽肉や魚のすり身・野菜を型に入れて焼き上げた前菜の1つですが、一番気になるのが旨みの補強だと思います。

 テリーヌ類は温めず、冷菜(冷たいまま)で食べる事が多いため、しっかりとした味付けが必要です。各種メーカーから色々なダシが販売されていますが、テリーヌは水分の多い料理ではないため、ダシ類は煮詰めるかゼリー状にするなどの工夫が必要となります。

 魚介エキスは濃縮タイプのダシと言えるかもしれません。鍋ダシの素には良く使用されていますが、料理の旨み補強・隠し味としても使用できます。鯛・カニ・ホタテなどの高級食材エキスをテリーヌ・蒲鉾に添加すれば、特徴・旨みのある商品を作ることが出来ます。

 もし水分を嫌う料理の場合は、エキスパウダーが使用できます。鯛・アサリ・エビ・カニ・ホタテなどの種類がごさいますが、すべて粉末タイプです。粉末エキスは計量が簡単で冷暗所保管できますが、通常の魚介エキスは液体のため、開封するとなるべく早く使い切る必要があります。もし、まとめて仕込みされない場合は、粉末のエキスの方が使いやすいかもしれません。

 

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焼きそばにグリシン?

2016年11月11日 | 日記

 最近スーパーで、あまり見かけなくなりましたが、麺にグリシンを練り込んでいる製麺屋さんがありました。

 麺の種類は、焼きそば・茹で中華麺だったと思います。グリシンは加熱すると焼けが生じるため、ほどよく焼けたような色になり食欲をそそるのかもしれません。

 蒸す工程を加えると、麺に入っている「かんすい」成分によって麺が茶色く焼けます。茹で工程で焼けることはありません。セイロやステンレス製の蒸し器で蒸すのですが、麺に蒸気を当てて加熱するため、麺の表面に当たる蒸気にムラがあると、麺の色がまだらになってしまうため注意が必要です。

 蒸した麺は弾力・歯ごたえがあり、香りが良いと思います。蒸し焼きそばには、リン酸塩の配合が多いかんすいが相性が良いかもしれません。グリシンには甘味がありますが、一部のリン酸塩にも甘味を感じさせるものがあります。そして糖類を添加して美味しくさせることも出来ます。

 

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プリンカラメルタブレットの使い方

2016年11月10日 | 日記

 瓶に入った高級プリンは、容器の底にカラメルソースが敷かれていますが、カラメルには液状の製品とタブレット型の製品の2種類があります。

 液状カラメルは、手作業でプリン容器にカラメルを注いでいきます。手作業の場合、カラメルの量にバラつきが出るおそれがありますが、プリンカラメルタブレットを用いれば、正確な量のカラメルを入れることが出来ます。そのため、出来上がったプリンをショーケースに並べていても違和感がありません。

 タブレットには、1.2g量、2g量、3g量の3種類の大きさがあります。錠剤(タブレット)の形をしていて、プリンの容器に入れた後、熱々のプリン液を注ぐとカラメルが溶けて底に平らに流れます。

 製菓だけではなく、製パンにもカラメルタブレットは使用されているようです。カラメルタブレット3gタイプにはラム酒・メープル風味、黒糖風味の製品もございます。風味付けされたカラメルには食品添加物として香料が入っていますが、標準のカラメル・カラメルタブレットの原材料は砂糖のみで、添加物は入っていません。

 

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餅菓子のカビ防止

2016年11月09日 | 日記

 餅製品で、一番気がかりなのはカビの問題かと思います。

 餅製品は水分が多いためカビが出やすいのですが、カビには日持ち向上剤が向いているかと思います。

 日持ち向上剤には大別して2種類ございます。1つは惣菜用、もう1つは菓子用です。惣菜用の日持向上剤は幅広い抗菌効果のある酢酸ナトリウムを主成分としています。酢酸ナトリウムには酸臭があるため、一般的に菓子ではなく惣菜に使用されることが多いです。菓子用の日持向上剤はグリシンが主成分です。グリシンには少し甘味があって菓子に向いていると思いますが、加熱によるグリシン焼け(変色)の問題がありますので、加熱時間が多い場合は、グリシンを使用していても変色の少ないタイプの日持向上剤をお勧めしています。

 餅に日持ち向上剤を使用する場合、米を炊く水に混ぜます。もち米を炊かずに蒸される場合は、日持ち向上剤を蒸す水ではなく生米と混合しておくと良いかもしれません。惣菜としての餅・菓子としての餅の区別がつきにくい商品の場合、日持向上剤はどちらを使用するか判断に迷うことがありますが、最終的には味覚・日持ちの程度で判断いただければと思います。

 

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