惣菜など、お菓子以外に使用される日持ち向上剤には、酢酸ナトリウムが配合された製品が使用されることが多いです。
酢酸ナトリウムは酢酸を化学反応させて作られた物質です。酢酸には幅広い抗菌効果がありますが、強い酸味・酸臭があります。酢酸を酢酸ナトリウムに化学変化させると、抗菌効果はそのままで、酸味を無くすることができます(酸臭だけが少し残ります)。
酢酸ナトリウムの配合された日持ち向上剤を、菓子に使用すると酸臭が目立ち、お菓子の味が変わってしまいます。そのため、菓子類の日持ち向上には甘味のあるグリシン主体の製剤などが使用されます。グリシンには「焼け」の問題がありますが、各メーカーは配合によって焼け(茶色く変色し焦げたような状態にになる)を少なくする工夫をしています。
一部の酸化防止剤には、日持ち効果が期待できるものがあります。通常、酸化防止剤は変色・酸敗防止のために加えられますが、変色と日持ちの両方が気になる場合、日持ち効果のある酸化防止剤を使用すると酸化防止剤・日持ち向上剤を併用しなくても済むかもしれません。
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