産興商会のブログ

日常での出来事、その他

洋菓子のゼリーコーティング

2016年05月31日 | 日記

 生の果物がのったフルーツタルト・ケーキには、一部ゼラチンでコーティングされているものがあります。

 これは、形が崩れにくくしたり、見た目を良くする目的もあると思いますが、その他、若干、日持ちをさせる効果もあるようです。

 おそらく空中落下菌などの影響を避けるからだと思いますが、和菓子の水まんじゅうや、和食の餡かけにもある程度の効果はあるようです。コーティング材料は、和菓子の場合はデンプン、餡かけには片栗粉・くず粉が一般的ですが、寒天を用いると熱の変化にも強いので製品が安定化します。寒天単品の場合は食感が固いですが、寒天・ガム類を混合した製品を用いると、お好みの硬さで作ることも出来ます。

 ただ、洋菓子の場合は加熱をしませんので、冷めて固まるゼラチンの方が向いているかもしれません。そして洋菓子の賞味期限は短く設定していますので、最近のコーティング目的はデザインを良くするのが主なのだと思います。

 

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ある日常の会話(その30)

2016年05月30日 | 日記

 ある日、ジャムを初めて作られるお客様から問い合わせがあった。

 お客様「ジャムを初めて作るんですが、よそのジャムのビンには、ペクチンが入っていると書かれていましたので、問い合わせしました。」

 弊社担当K「ペクチンは、砂糖を多く入れないと固める作用が出ません。逆に、糖度が高ければ、果物中にペクチンが含まれていますので、ペクチンを入れなくても大丈夫な場合もあります。糖度を高めるために、砂糖の分量を増やされてはいかがですか?」

 お客様「低糖度のジャムを作りたいんです。」

 弊社担当K「ペクチンは取扱いございますが、お客様の配合でしたら他のゲル化剤の方が固まりやすいと思います。」

 お客様「酸味料も他のビンに記載されていましたが、必要ですか?」

 弊社担当K「果物の酸味を補うために入れていると思います。クエン酸が多いですが、レモンジュースなどで代用しているメーカーもあります。」

 お客様「一度、試作してみます。」

 クエン酸やレモンジュースなど酸性のものを入れるとジャムが固まりやすくなるようだ。けれど、砂糖は煮詰めすぎるとメイラード反応で色が茶色っぽくなるためトレハロースを入れているところもある。でも価格が安価なのは砂糖かなぁ。。。

 

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大豆インキ

2016年05月27日 | 日記

 大豆インキは鮮やかな発色が出るインクで、植物油(大豆油)をベースとしたインクです。

 大豆インキは植物油をベースにしているために色の延びが良く、食品に触れる包材などにも使用されています。

 食品に接触する脱酸素剤・アルコール揮発剤の印刷に使用されている大豆インクのインク顔料は、一般のインキとは異なり、食品添加物が用いられているものもあります。これは、食品といっしょに、小さいサイズの脱酸素剤・アルコール揮発剤を誤飲してしまった場合に、体に害がないように工夫されているためです。大豆油のベースに食品添加物の色素で着色して作られたインキになりますので、誤って食べても工業用インクと異なり無害です。

 天然色素をインクに使用する場合は、耐熱・耐光性のある色素を選択します。クチナシの黄色・緑色・青色、ベニコウジの赤色、カカオの茶色、トウガラシのオレンジ色などが使用できるかもしれません。竹炭は微粒子ですが、インクに使えるかどうかは不明です。もし熱・光に弱い色素(野菜色素など)を使用した場合は、太陽光・蛍光灯によって退色し、色が薄くパステル調に変わるか、色が薄くなります。

 

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魚のエサと大豆レシチン

2016年05月26日 | 日記

 水に浮く魚のエサは、食べ残しがあったとしても、廃棄処理が簡単です。

 魚のエサに油が多く含まれている場合、水に浮くか、沈みにくくなると思います。これは特別に油を加えているのではなく原料の油成分によるものですが、エサの落下速度が遅い場合、水面でエサを食べない魚もエサを食べることができ、すべての魚にエサがまんべんなく行き渡らせられると思います。

 大豆レシチンを加えた場合も、エサが浮きやすくなります。レシチンペーストにはレシチンのほかに大豆油が含まれているため、粉末レシチンよりも浮きやすいです。レシチンペーストは油と相性が良いため、油が多いエサの原料と混合すると、混ざりやすくなると思います。

 大豆レシチンは、エサの浮遊化向上のほか、発育促進の効果も期待できると思います。ビール酵母はエサの食いつきが良くなりますが、レシチンは製品安定効果・粒の成型機械からの剥離効果も期待できます(機械にくっつきにくくなる)。

 

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飲料に入っている乳化剤

2016年05月25日 | 日記

 缶コーヒーなどのミルク製品には、乳化剤が入っていることがあります。

 ミルクには乳脂肪分が含まれていて、水と分離しないように乳化剤を入れることもあるかと思いますが、主な目的は消泡のためだと思います。

 原料にミルクなどを調合し加熱すると、泡立ちが生じます。泡が発生すると容器に充填がしにくく、充填量のバラつきが生じます。消泡目的で添加する場合は0.05~0.3%程度だと思いますが、これは乳化剤の種類・飲料の配合によっても差が出てきます。

 その他、乳化剤には製品を安定化、あるいは食感を改良する効果があります。天然の大豆レシチンにも乳化作用がありますが大豆臭があるため、飲料には別の乳化剤を使用した方が良いかもしれません。

 

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