中華麺を作る時に使用する「かんすい」には、液体品と粉末品があります。
仕込みの作業がしやすいのは液体品ですが、それは粉末品を水に溶かして寝かせる手間が省けることと、粉末が飛散して作業場が汚れるのを防ぐ役割もあると思います。
液体かんすいの濃度は法律で定められていますが、かんすいメーカーが標準品として販売しているものはボーメ30度のものが一般的だと思います。濃度を高くしても最高で35度ぐらいが限界ですが、濃度を高くすると配合によっては冬場の寒い時期に成分が析出して、結晶のようなものが出ることがあります。氷砂糖のようなものが容器壁面に付着したり底に沈んだりするのですが、それは温度を高くしても溶けないので、色々不具合が出てきます。
濃度を高くすると運送コストが微妙に下がりますが、食品添加物で液体品の場合、そういった理由で濃度を濃くしすぎる事が難しい場合があります。析出しにくくする添加物もありますが、食品添加物の種類によっては加えることが出来ない事もあります。