産興商会のブログ

日常での出来事、その他

茹で湯のpH調整

2017年04月28日 | 日記

 うどん・蕎麦を茹でる時に、茹で湯のpH調整をすることがあります。

 目的は、水の品質改良・麺の日持ち向上です。

 都道府県・あるいは地域によって水のpHは、すべて異なります。季節による変動はあまりないと思いますが、pHの値によっては製品の出来上りに影響する場合があるため、pH調整をして茹で湯のpHを一定の値に保ち、食品の品質を高めます。そしてpH調整剤によって茹で湯を中性から酸側に傾けると、日持ち効果も得ることが出来ます。

 通常、ラーメンを茹でる際にはpH調整剤は使用いたしません。ラーメンの原料かんすいがアルカリ性のため、かんすい自体がpH調整の役割をするのが理由ですが、一般的にかんすいの配合を多くすると防腐効果が高まることが知られています。弊社の液体かんすいには特殊な配合を除いて、必ずリン酸塩を混合していますが、これはラーメンの品質改良以外に、捏ね水の品質を改良する目的もあります。

 

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うどんの増量

2017年04月27日 | 日記

 うどん・蕎麦に、日持ち目的のためにpH調整剤を入れると、若干、量が増えます。

 そして、うどん・蕎麦に使用されるpH調整剤は、果実酸を用いたpHが酸性のものが多いです。

 pH調整剤を麺に練り込み、あるいは茹で湯に加えると、デンプンの流出を防ぎます。簡単に言えば、麺が煮崩れにくくなります。煮崩れた場合、茹で湯の中に麺の一部が溶けだし、茹で湯が濁りやすくなります。pH調整剤を使用して同じ小麦粉25kgを使って茹で上ったの麺の量が(pH調整剤を使っていない時より)若干増えているのは、溶け出さない分量が玉数に置き換わっているためです。

 pH調整剤を、麺を茹でた後の冷却水に入れた場合は、茹で工程を通していないため、麺の量が増えることはなさそうです。冷却水は、茹で湯よりも大量の水が必要となるため、pH調整剤の使用は経済的にもお勧めしにくい方法かと考えます。

 

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醸造酢ベースの日持ち向上剤

2017年04月26日 | 日記

 醸造酢が主成分で、それにホタテ貝殻カルシウムを溶かし込んだ日持ち向上剤があります。

 たいていの日持ち向上剤は、酢酸ナトリウムやグリシンなどを主成分として数種類の原料を混合させたものですが、醸造酢をベースにした日持ち向上剤は天然志向だと言えるかもしれません。

 もともと酢の主成分である酢酸には菌の生育を抑える効果がありますが、酢酸自体を日持ち向上剤に使おうとすると食品の種類によっては、味が大幅に変わってしまう問題があります。そのため、酢酸と同等の効果があり味の変化が少ない酢酸ナトリウムが良く使用されるのですが、醸造酢が主成分の日持ち向上剤には、塩・糖類・アミノ酸・香料・その他の副材を加えて酢の味をまろやかにしているものもあるようです。

 ホタテ貝殻を加えているのは、カルシウム自体の抗菌効果を狙ったものです。カルシウムの配合比率はわかりませんが、貝殻焼成カルシウムを混ぜた水は、野菜の洗浄などにも使用できますし、土壌改良剤としても使用されています。

 

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ビタミンB2の色

2017年04月25日 | 日記

 弊社のホームページには現在掲載していませんが、黄色の着色料では一般的に良く使用される天然色素クチナシのほかに、ビタミンB2の色素も取扱いしています。

 ビタミンB2は、クチナシよりも色が鮮やかなレモンイエローです。ビタミンB2は栄養素の1種ですが、食品を鮮やかな黄色に着色できるため、ラーメンの他、ホットケーキ・ドーナツ等、様々な食品に使用されています。

 ビタミンB2の唯一の欠点は、光により退色することです。ビタミンB2で着色した食品を、蛍光灯などの光が当たるところに長時間置くと、色がくすんできます。もし退色が気になる場合は、クチナシ色素の方が色の変化は少ないです。

 ビタミンB2色素は、ビタミンB2原末を5%あるいは10%配合し、残りはデキストリンなどで分散させた製剤になります。ビタミンB2の原料メーカーはBASFともう1社ありますが、原料の色合い自体はほとんど変わらないと思います。

 

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チルド麺(蕎麦・うどん)の日持ち

2017年04月24日 | 日記

 よくスーパーなどで並んでいるラーメン・うどん・蕎麦は、冷蔵保存のチルド麺が多いです。

 チルド麺は、生麺を時間を掛けて茹でているため、持ち帰って数分あたため・あるいはそのままでも食べられる便利な食品です。

 チルド麺の短所としては、生麺と比べてあまり日持ちがしない事だと思います。そのため、麺屋さんは遠方の小売店で自分のところで作った麺を置くことがなかなか出来ず、麺工場と同じ都道府県あるいはその隣県でしか販売していない事も多いです。麺を冷凍すれば遠方への配達も可能ですが、美味しくするには急速冷凍の技術が必要かもしれません。

 食品添加物のpH調整剤で蕎麦・うどんを日持ちさせるには、大きく分けて3種類方法があります。1つ目は麺生地に練り込む方法、2つ目は茹で釜に添加する方法、3つ目は茹でた後に麺を冷やす水に入れる方法です。麺屋さんでは主に、練り込みと、釜に添加されて作られているところが多いです。

 

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