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産興商会のブログ

日常での出来事、その他

蒲鉾と卵白

2016年12月28日 | 日記

 蒲鉾には、昔から卵白が良く練り込まれています。

 卵白を入れた蒲鉾は、色・艶が良くなり光沢が出ます。見た目が美しくなりますので、お正月・お祝い用の蒲鉾には特にお勧めしたい原料です。

 卵白は小麦グルテンと同様に、弾力性を与えます。小麦グルテンは乳化力があり蒲鉾の品質を安定させますが、卵白は素材の美味しさが加わります。卵白だけで小麦粉を練ったパスタがありますが、とても食べやすくあっさりした食感だったと思います。

 卵白は、乾燥して粉末に加工した粉末卵白がお勧めです。加工する際に、殺菌工程が加わっているため、食品に練り込んでも日持ちが悪くなることがありません。粉末卵白1に対して水3の割合で加えると、元の液卵白に戻ります。魚のすり身に加える場合は、いったん粉末卵白を水に溶かしてから加えると、作業がしやすくなると思います。

 本年は、色々とお世話になり有難うございました。よいお年をお迎えください。

 

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蒲鉾と小麦グルテン

2016年12月27日 | 日記

 かまぼこ製品は、魚のすり身を主原料として、みりん・砂糖などの調味料で味付けされた製品ですが、弾力を与えるために、小麦グルテンを加える場合があります。

 小麦グルテンの中には乳化性が優れたものがあります。魚は、白身のあっさりした味が蒲鉾に向いていますが、もし魚に脂を多く含んでいる場合でも、グルテンの乳化によって品質が安定すると思います。

 増粘目的に、小麦グルテン以外にデンプンを加えることもあります。デンプンの種類によっては粘弾性が出るものがありますが、耐冷蔵性のあるデンプンを選択することが必要です。おでんの煮物の場合、デンプンの種類によっては味が染み込みやすくなるものもあります。

 天然着色料のカロチン色素・トウガラシ色素で蒲鉾をオレンジ色に着色する場合、カロチン・トウガラシ色素は乳化処理をされていますので、小麦グルテンの乳化力と合わさり着色が安定します。グルテンは結着性も優れていて、食感を良くする効果もあります。

 

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塗料用の増粘剤

2016年12月26日 | 日記

 ペンキや塗料は、色素を有機溶剤で希釈した液体ですが、最近では環境に配慮された、水で希釈するタイプの水性塗料も多く使用されています。

 油性塗料も水性塗料も乾いた後では固着性に大差はないと思いますが、水性塗料を塗る作業で一番気にかかるのは液ダレかと思います。

 最近では、増粘剤を塗料に混ぜた製品も販売されていて、最もよく使用されるのがポリアクリル酸ナトリウムかと思います。水にポリアクリル酸ナトリウムを2%ほど溶かすと、糸を引くような粘度になり、3%溶かすとジェル状になります。塗料の成分・pHによっても粘度に差が出てくるので微調整が必要ですが、作業性・塗布する対象物によっても粘度を変える必要があります。

 錆落とし剤・洗剤に混ぜて壁や対象物に塗る場合は、増粘剤の粘度を上げると、長時間接触しますので効果が高くなります。そして化粧品・シャンプー・リンスなどには、天然物のグアーガム・キサンタンガムなどが使用されることもあります。

 

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ある日常の会話(その42)

2016年12月22日 | 日記

 町の製麺屋さんを訪れた。

 弊社担当K「こんにちは。寒い季節になると、麺を茹でる大釜から湯気が出て、工場の中が白っぽいですね。」

 工場長「そうなんだよ。冬は暖房も付けられないから、かえって温かいぐらいだけどね。」

 気さくな感じの工場長さんなので、冗談交じりに会話をされる。

 弊社担当K「茹でる設備と、麺を冷やす設備が隣どうしで、茹でた麺を冷やす作業は自動でする機械なんですね。」

 工場長「水代が掛かるんだ。できたら生麺を作った方がいい。」

 弊社担当K「???・・・」

 工場長「水道代が月に一千万円以上かかるんだよ。茹でるのは別にいいけど、茹でた後、流水で冷やさないといけないから。」

 通常、生うどんは茹でるのに20分くらいかかる。重油のボイラーを使っていらっしゃるけど、燃料代も高いだろうなぁ。。。

 工場長「麺は水分の多いほうが、美味しいんだよ。練って切るだけに見えるけど、季節ごとに配合を調整しているんだ。。。」

 季節によって小麦粉の中の水分(含有)量は異なるし、練る温度によって出来上がりも違う。そういえば、生地を練るのに氷水を使っていらっしゃる製麺屋さんもいらっしゃった。細うどん、きしめん、太うどんの茹で時間はすべて異なるし、小麦粉などの配合によっても変わってくる。こだわりを持っていらっしゃるので、少し嬉しくなった。

 

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ソーセージとリン酸塩

2016年12月21日 | 日記

 ハム・ソーセージには、食品添加物のリン酸塩が配合されていることがありますが、これは肉の結着を良くし、保水性を高める効果があります。

 保水性が高まると素材の水分を抱きかかえますので、肉汁の流出を防ぎます。その結果、肉がパサつかずに弾力を保ち、柔らかい食感を維持することができ、品質を安定させます。

 リン酸塩のほか、ある種の果実酸には保存性と保水効果があります。もしリン酸塩の使用を減らしたい場合、その果実酸で代用が可能です。肉が柔らかくなり、ドリップを防ぎますので、餃子の具などに添加しても効果があります。

 そして肉まんの皮に練り込むと乾燥を防ぎます。小籠包など、蒸して中身のスープを楽しむ料理の場合、具に練り込むと、もしかしたらスープが流れにくくなるかもしれません。小籠包の具は餡の中にゼラチンを入れて固まりやすくしていますので、ゼラチンの量を減らすなどの工夫が必要になるかと思います。

 

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