ロンドンに来ると、いつもラッセル・スクウェアにある安宿に泊まります。
もう20年にもなります^^;
そこから大英博物館は歩いてすぐ。入場料はタダだし、半日ぽっかり空いたりすると、
何度でも行きます。中はとんでもなく広く、毎度発見があるわけです。
そして、大英博物館の中だけでなく、外にも楽しみと目的がありました。上の画像は、
博物館の正面口から外を見た景色です。ここには古本屋が立ち並び、一軒一軒回って
物色し、たくさんの貴重な古本を買い漁ったものでした。。。 「でした」です。
今回行ってみたら、あれっ(=゜益゜):;*.':;
ナイナイナイっ!!!
一軒もなーい!w(゜゜)w
こっこれわっ・・・ _| ̄|〇
いまや世界中で、かつてのこじんまりした古本屋が淘汰されようとしています。
それもイッキに!
ひと昔前には、私は英国のいろんな街を巡り、その街ごとに古本屋を探し回り、
買い込んだ本をかついで歩き回り、ダンボールに詰めては日本に送ったものでした。
それからインターネットの時代がやってきました。恐ろしく便利です。大きな本屋の
総合サイトには、世界中の本屋が所有している本のタイトルが載っていて、検索
すればヒットし、注文すればありとあらゆる場所から送られてきます。米国西部の
田舎町から、ニュージーランドの聞いたこともない町から、スイスから、アイル
ランドから、インドから、とにかく深夜に検索しまくって注文しまくれば、数日間
から数週間で、ドカドカと世界中から我が家に本が届ーく!払いはカード。便利
この上なし!
失ったものは… まず立ち読みが出来ない。届いた本を見て、「あれれ」とがっかり
する内容であることも。これは通販である以上、少しはしかたがないところ。
思わぬ発見がなくなる。特定のタイトルが欲しければ、通販が便利なのは間違いない。
しかし本とのつきあいは、思わぬ出会いから始まったりするもの。こんなところで
こんな出会いが…。こんな人がいたのねってやつです。思わぬきっかけからつきあいが
始まり、その友だちやら先生やら好敵手やら、様々な世界への広がりをもらたして
くれたりするのは、ふとした一目惚れからだったりするのです。本屋の棚から取り
出した本は、ずっとあとになっても最初の出会いを覚えていたりするものです。
通販で送られてきたものは、自宅でバリッと包装をはがすだけですからね…。
そして、あの古本屋特有のこもった空気を吸いながら歩き回る喜び。これが一番かな。
私の手に取られるのを何年も待ちながら並んでいるお宝たちとの出会いを、期待に
ワクワクしながら逍遥するのはなんと贅沢な時間!
しかし、私もネットを利用するようになってから、確かに古本屋を歩き回る回数は
確実に減ってゆきました。それがこの結果なのでしょう。人類はいま、大きな、
大切なものを失おうとしています…。
大英博物館の、古文書が並んでいるところです。こういうところはいつも空いています^^
そして、こちらは夜に一杯やろうと思って入ったパブ。上の博物館とは全く意を異に
する場所ですけれど、画像を並べてみると、なぜかシンクロしているような…
(^益^;キガシナイ?
いつも行くなじみのパブは、うら寂れた所でその雰囲気が好きなのです。しかし、
ポルトガルから帰ったということもあり、ポルトワインを飲んでみたい気分でした。
それならちっと高級感のあるところじゃないとなあ…と、ふつー行かないエーとこに
入ったのです。
ポルトワインを注文すると出てきました。しかーし、やはりあんまりうまくなーい…。
(^^;ヤッパリネ
そういう記憶さえ、やがてすっかり消えゆくのか・・
ネットならではの出会いもあって、もうネットなしなんて想像もできない、したくないケド、んなこと数年前からは信じられない
なんかしみじみ・・
うんうん大英博物館古文書コーナーと高級バーの写真、シンクロしてる
ワインがあるとこちゃんと探り当ててスゴイよさすが飲んべ
お味は残念だったのね、ポルトガルが恋しかった?
100年前には、南方熊楠が大英図書館で貴重な本を筆写していました。恐ろしく大変な作業だったでしょう。
そして今はネットで世界中から本を取り寄せられる。時間を飛躍的に節約できるようになったのに、人間の知的レベルは下がっているような気がする。どうしてなのかねェ(^益^;
ポルトワインは、英国王室御用達のものまであります。でも一般市民にはほとんどなじみがないようです。もう英国に帰ってきてすぐ、ポルトガルが恋しくなりましたよー(^^;