さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

チャンピオンズ・リーグ観戦記

2011年05月01日 | 英国



今年の欧州チャンピオンズ・リーグもまもなく決勝。おしくも長友が所属するインテル・ミラノも、内田が所属するシャルケも敗退してしまいましたね。

* さてフット・ボールに詳しくない方にひと言ご説明。「チャンピオンズ・リーグ」とは、ヨーロッパの各国リーグで昨年度上位に入ったチームが集まり、欧州クラブ・チームNo.1を競うという大変ハイ・レベルな大会なのです。

私は2002~3年に英国ニューカッスルに滞在していました。当地のクラブ・チームであるニューカッスル・ユナイテッドは、その前シーズンに英国プレミア・リーグで上位に入ったため、この栄誉あるチャンピオンズ・リーグに出場していたのです。なんてラッキーなんだろう!と思いましたよ~v(^益^)v (ちょっとこれから自慢話^^;)

一次リーグでは、いきなりオランダのフェイエノールトと対戦し、当時所属していた小野伸二を見ることができました。小野はフィールドの中央でゲームをしきり、中心選手として活躍していました。そのおかげで、ニューカッスルは大事なホーム・ゲームを0―1で落としました…。


小野はピッチの中央でゲームをしきっていました。



3階席をご覧ください。フェイエノールトがゴールした瞬間、オランダのサポーターは大騒ぎで、発炎筒が焚かれました。
よそからくる人々は、最上部の片隅に「隔離」されます。境界線には10席分くらい空けられて、3mおきに警備員が立ちます(黄色いチョッキ)。それでもお互い罵倒しあいます。

だいたいよそのサポーターは、バスが裏口に横付けされ、隔離された入り口と通路から、何十人もの警備員に囲まれて出入りします。それでも何か飛んできたりしますw
街なかで出会うと乱闘になるので、「危険」なときには3000人もの警察官が動員され、あらゆるパブと通りごとに立っていました。それでも乱闘は起こったのですけど…w(゜゜)w



警察官は重装備で、馬も出てきますw 警棒もぶっとくてすごいぞwww

さてチャンピオンズ・リーグの話の続き…。フェイエノールトにはオランダに乗り込んだアウェー戦で勝利、さらにウクライナのディナモ・キエフを撃破し、なんとイタリアの強豪ユヴェントスもホームで破り、2次リーグに進出したのです。正直勝てないだろうな、と思っていたユヴェントス戦では、熱狂的なファンで埋め尽くされたゴール真うしろの席で観戦。決勝ゴールをあげたときには、もう高さ10mの津波に飲み込まれたような狂喜の渦でした。
 
2次リーグではドイツのレヴァークーゼンには勝てましたが、イタリアのインテルミラノ、スペインのバルセロナに破れ、決勝トーナメントには進めませんでした。それにしても、すごいビッグ・チームばかりでしょう?こんな試合を目の前のスタジアムで見られたのは本当に幸運だったですねェ。

その年の決勝は、インテルミラノをダービー・マッチで下したACミランと、あのレアルマドリードをねじ伏せたユヴェントスのイタリア同士になり、0-0のままPK戦にもつれこんで、ACミランが優勝しました。(ニューカッスルは、準優勝のチームに2次リーグで勝ったんだぞ…)
 
ちなみに翌年もニューカッスルはプレミア・リーグ3位に入り(あのチェルシーやリヴァプールより上だ!)、チャンピオンズ・リーグに出場したのですが…。なんと絶対に負けるわけないと思っていた予選でセルビアのパルチザンにホームで破れ、突然そのシーズンは終わったのです。。。一年間リーグの厳しい連戦を勝ち抜いて手にした切符が、一瞬で消え去るなんて…。文字通り、街全体が戦争にでも負けたような絶望感に叩き落されたのでした。
 
英国の地方(痴呆ではない)都市では、フットボールひと筋、フットボール命です。男たちはみな週末になるとパブへ行って、エールを飲みながら試合観戦をします(高価な衛星放送でしか見られないから)。

延々と他の試合の速報に目を凝らし、夜には結果と解説とダイジェストの番組を見ます。試合のない日は、これまた人に会うたびに終わりのないフットボール談義を続ける…。だから夏になってシーズンが終わると、多くの人々がものすごい空白感に襲われ、冗談ではなく、PSDS(Post Season Depression Syndrome)という病気(!)になります。「シーズン終了にともなう鬱病症候群」ですね。わたしも滞在中は、少しそんな感じになりましたw


 
さて、マンチェスター・ユナイテッドは英国きっての人気チームで、日本でもベッカムがいたことで有名ですね。だからニューカッスルに来たときも、切符を買うのは徹夜組も沢山いて大変でした。

たまたまスタジアムの真ん前に住んでいたもんですから、部屋の窓から人が並んでいるのが見える。このあたりまで来たら並ぼう、と見ていたら、地下鉄の動き出す前の5:00頃にはスタジアムを半周したので、そこで列に並びました。初夏でも明け方は寒いので、マフラーやら帽子やらで重装備。切符は昼頃に手に入りましたが、その頃には行列はスタジアムを一周し、係員が「切符はもう売り切れましたよ」とメガホンで喚いているにもかかわらず、人々はあきらめきれずに長い間並んでいたのです。

試合はニューカッスルが先制ゴールをあげて、そのときは大騒ぎでしたが、その後立て続けにやられ、1-5の屈辱的な大敗を喫しました…
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