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イスラム教はハラール、ユダヤ教はコシェル(コーシャ)。お酒を飲んでよいのはどちら?

2017-01-10 12:16:49 | 附属酒類経済研究所
                           
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2,3日前の毎日新聞夕刊にこんな記事がありました。






YOUも日本酒OKネ~純米大吟醸酒、米焼酎でユダヤ教の戒律クリア

 ユダヤ教の食事戒律「コシェル」の認証を受ける動きが日本酒メーカーに広がっている。原材料の品質などで厳しい審査をクリアする必要があり、メーカーは、輸出が好調な日本酒の強みとするほか、安心な酒としてユダヤ教徒に限らず訪日外国人全般にアピールする構えだ。
 コシェルは、ヘブライ語で「ふさわしい」「適切」を意味し、ユダヤ教の教義に合った食品や調理法を指す。豚やエビ、貝類の使用は禁じられ、肉と乳製品を一緒に使えないなどの規定がある。認証団体から派遣される宗教指導者の審査に合格すると、認証団体のマーク入りで販売できるが、定期的な審査を受けなければならない。

(以下略)






宗教絡みの認証としてはイスラム教のハラールが有名ですが、ハラールの場合、そもそもイスラム教ではお酒は×ですから、ハラールの認証を受ける以前でダメなのですが、コシェル(Kosherと書くようです)では、お酒も対象となっているのですね。
※日本では「コーシャ」の方が通りが良いようですが、、、、、、


ユダヤの場合、ワイン(葡萄酒)も大事な役割を演じますし、ボルドーではロスチャイルド家が特級シャトーを所有していますし、この辺りが違いますね。

ビールでも、米国大手のミラーや、クラフトビールではウチでも倉庫でよく見るサミュエル・アダムスやアンカースチームなどが取得しているようです。

認証機関も各国にあるようで、参考資料には8つの認証機関のマークが出ていました。



認証機関その1



ところで、例えばワインの認証の際には、「葡萄畑は6年収穫して1年休ませる、葡萄畑の10%を収穫しない、などの規定」があるそうです※。

日本酒でも米や麹の生産地や蔵の製造過程等、細かいチェックが入るそうですが、特に厳しいのは、一般的な醸造アルコールが認められていないことらしい。

それでは純米酒なら良いかというと、純米酒とアルコール添加のお酒を同じ搾り機で搾ることも認めていないようで、これは厳しいですね。

ただ、近年ではコシェル認証を受けた醸造アルコールを大手の日本アルコール産業が供給するようになり、その辺りのハードルが下がったようです。




認証機関その2



とは言え、認証を受けた蔵元はまだまだ少なく、米国で展開している松竹梅や大関、日本産ではあの「獺祭」や「南部美人」、「菊水」や「梵」などがあるそうです。


ちなみに、認証を取得した先は、獺祭と南部美人は日本の「コシェル・ジャパン(Kosher Japan)」で、菊水や松竹梅はアメリカの「Orthodox Union」、梵や記事にある玉乃光は英国の「London Beth Din Kashrut Div.」のようです。


日本の団体に頼むのが楽な気もするのですが、認証団体によって、ハードルの高さとか、コシェルのステイタスが違うのでしょうか?


ウチも取得するときはどこに頼むか、考えなければ!


ところで冒頭の記事タイトル「YOUも日本酒OKネ」、「ずいぶん軽いなぁ」と思っていたのですが、ネット掲載記事では「日本酒 ユダヤ教の食事戒律クリア…認証取得で販路拡大へ」と差し替えられていました。

指摘でも入ったのかなぁ。。。。



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