牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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もはやポエム。清酒の地理的表示(GI)の謎の前文。

2021-03-11 20:56:18 | 附属酒類経済研究所
                          

                           【公式HPはこちら↑】




別に意地悪をしようと思っているんじゃありませんヨ。

日頃、ついつい色眼鏡で見てしまっている酒類の地理的表示
権利の保護とか、レベルアップ、あるいは地域資源の再発見などという意味で地理的表示自体には賛成なのですが、特に昨今の清酒の場合、本当に守りたい・興したいのは何なのか、よく分からなくなっていると感じます。

今週も、国税庁からとある地域の清酒の地理的表示の指定に関するパブリック・コメントの募集が。

毎度指摘している「謎の前文(あるいはGIポエム)」に関し、この地域のひとつ前の地域のものと併記してみましょう。


【地域①】
●の清酒は総じて柔らかで、透明感のある清らかな味わいを有する酒で ある。 酒が口元に近づくと、果実を連想させる香りが優しく立ち上がり、口に含 むとその香りが口中に広がる。あわせて徐々に穀物を想起させるうま味やコ クがほどよく舌全体に広がり、柔らかで、透明感のある清らかな味わいをも たらす。このような柔らかで清らかな味わいの酒には塩気を感じさせる料理がマッ チし、酒と食が綺麗に交わり、より味わい深く楽しめることができる。



【地域②】
●の清酒は、総じて米由来のふくよかで上品な旨味と爽やかな酸味を主体 とする、はつらつとした味わいに特徴がある。香りは芳醇なバナナ、メロン、ライチに加えて青竹、新緑のものを感じる 事ができる。その中でも吟醸酒はさらにリンゴやパイナップル等の果物の爽 やかな香りを感じる事が出来る。余韻には一定の旨味が残るが酸味・苦み・アルコール感の切れの良さを有 しているため、食事の邪魔にならず、続けて呑んでも呑み疲れしない酒質で ある。●の清酒は、そのはつらつとした味わいから、●の特産品である白身魚や 蒲鉾等の淡白な味の食品と合わせることで、食品が持つ繊細な味を引き立た せてくれる。


さてさて、これを読んで、どこの地域かわかる人はどのくらいいるのでしょうか?

地域②は、最後の文が「●の特産品である白身魚や~」とあるので少し絞れるかもしれませんし、地域①は「塩気を感じさせる料理が」とあるので、この地域の料理は塩気が強い、と想像できますが、どこなんでしょうか。


正解は、地域①が今回公募された「山梨」で、地域②がその前の「萩」です。






シンプルだった最初の頃(例:山形)が懐かしいですね。
(これはこれで何でもあり、だけど)

山形の清酒は総じて、やわらかくて透明感のある酒質を有している。
その中でも、純米酒・本醸造酒は酸味や旨味が調和した、ふくよかで巾のあるやわらかな味わいを有している。また、純米吟醸酒・吟醸酒は、やわらかな口あたりと果実様の香りとの調和により、透明感が更に感じられる。




いやはや何とも。。。






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