牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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リサイクルと酒屋さん

2007-10-25 09:00:05 | 酒の情報(酒エトセトラ)
中をきれいにして、キャップを取って、ラベルを剥がす。
ペットボトルの「捨て方」も根付いてきたようです。
なんとなく、「地球環境している」という気に。

でも、ペットボトルのリサイクルはあくまで溶かしたりしての再資源化です。
エネルギーがかかる上に、もう一度ペットボトルができるわけではなく、(結構高価な)ワイシャツとかになっているのです(外国では再利用していますが、、、)。

その点、ビール瓶や一升瓶(これらを「リターナル瓶」と言います)は、まさに「再利用」。ビール瓶は平均で20回以上、一升びんは6~7回程度再利用されるそうです。回収物流のエネルギー・コストを考えても、環境負荷上は圧勝のはずです。

ところが、このシステム、年を追う毎に細っているのです。
一つの理由として、「重い」という消費者の声があるのですが、それ以上に影響があるのが回収システムの問題で、それは「酒屋さんの衰退」と密接に関係しています。

地域に密着した酒屋さんであれば、販売、回収ともその酒屋さんを拠点として行えますし、配達までしてくれるわけですから「重い」というのも無関係。
しかし、チェーンのコンビには瓶の回収拠点という位置づけが無い訳ですから、酒屋さんの衰退、コンビニの伸張につれ、これら瓶の再利用の仕組みが崩れてきているのです。

いわゆるエコ・コンシューマーの方々も「瓶で買える店は少ないし、売っていても回収してくれる店はもっと少ない」と嘆いておられました。

せっかくうまく機能していた瓶の回収システムが崩れてしまった。
(確かに昔は清涼飲料水もリターナブル瓶でした)
これはとても残念なこと。
ペットボトルの回収でエコした気分になっているのではなく、もう一歩進んで再利用できる瓶を使いましょう。
そして、そのために我々問屋が何ができるかを考えないといけません。
どなたか、一緒に考え、動きませんか?

--写真はちゃっかり宣伝。リターナル瓶のニューフェース「白鷹伊勢ラベル」500ml瓶。

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コメント (2)
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