Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

二段の鎬が入った中期古伊万里

2024-02-16 23:38:37 | 古伊万里
ぽぽさんのところで、二段の鎬が入った色絵柿右衛門の小皿がUPされていましたので
すでに掲載済みの品ではありますが、ウチにある二段鎬(一般的に菊形皿として売られている)の品を引っ張りだしてみました。
いずれも延宝~元禄という「盛期伊万里」と思われる立派な傷物です。
①「染付唐獅子文六寸皿」です

盛期伊万里らしい白く上質な土と繊細な筆致、そして発色も見事です(でも傷物)
裏はこんな感じで、外側の鎬は裏側からも判ります

➁「染付龍文六寸皿」です

こちらも絵柄は違うものの、明らかに同タイプの品で、これも立派な傷物で、染付はやや暗めの発色です
裏面はこんな感じで、唐獅子文の品よりも一段目の鎬がはっきりしています

裏文様が画一的な唐草繋ぎではないことを考えると、こちらの品の方が若干古い(延宝期?)と想像されます。
ちなみに➁のお皿は、山中温泉の漆工芸業者さんに金直しをしてもらいました



モエルネリマネシアゲハ

2024-02-11 20:04:32 | 
最近入手したちょっと古い本に「地球 絶滅昆虫記」という書籍があります

1988年に刊行されていますので、今からざっと36年前の昆虫に関する書籍です
この書籍の中で絶滅種として取り上げらている中で、今世紀になってから再発見された蝶がいます
それが「モエルネリマネシアゲハ」(Papilio moerneri moerneri)です
この蝶はニューアイルランド島(パプアニューギニアのビスマルク諸島にあるらしい)の特産種で
1919年に1頭目が採集され、1924年に2頭目、そして1938年に3頭目が採集されてから採集された記録がありませんでした
↓はこの書籍に掲載されている美麗な生態画です

この書籍が刊行された時点で50年も採集されていなかったので、絶滅種として取り上げられたいるんですが
ニューアイルランド島の環境がそれ程損なわれていないことを理由に↓のような記述になっています。

ちなみに↓が現物のモエルネリマネシアゲハで、画像は当然借り物ですが、1919年に採集された最初の個体のようです
(スウェーデン自然史博物館にあるらしいです)

さて、この幻の蝶はどのようにして再発見されたんでありましょうか?
なにかで読んだところによると、2007年にニュージーランド人の採集家(?)が、最初に採集されたジャングルのスポットへ
ヘリをチャーターして直接降下して採集されたということのようです。
確か日本の昆虫のオークションにも、かなりの高額で出品されていた覚えがあります。
幻の何がしかを探し求める人間の情熱は凄いもんであります。


新着古伊万里(古九谷金銀彩向付)

2024-02-07 22:43:25 | 古伊万里
先週末は骨折騒動で大変でしたが、とりあえず落ち着いたので古伊万里をUPすることにしました。
「古九谷金銀彩水仙文向付」

四寸半サイズの深皿というか向付で、惜しむらくは甘手ですが、見込みの水仙文の金銀彩はよく残っています
水仙文の描き方が典型的な寛文期を感じさせますが、変わっているのは成形で
縁の部分が内側に折り返されています

正直なところ、伊万里でこのような成形は珍しいように感じます

手の込んだ品であることは裏面にも感じられ、これも金銀彩の品ではあまり見かけない瑠璃釉で塗られています
とは言え、真っすぐ立った高台はやはり寛文期の特長が出ているとは言えます

そしてこの赤で絵付けされた落款もワタシは初見です
同時代の伊万里とは違った特徴を備えていますので、正直なところ「?」な印象もあるんですが
個人的には寛文期に焼成された異色の古九谷金銀彩と思っています。


骨折

2024-02-03 23:27:38 | 日記
ちょっとしたことで、人生初の骨折を経験しました
骨折したのは右足の薬指と小指で、最初は痛みもなかったんですが
やがて内出血が広がって来たので、こりゃマズイかと思い整形外科を受診すると
「指も動くし触っても痛くないようだが、内出血が広範囲なのでレントゲンを撮りましょう」と言われ
撮影してみたところ、「薬指と小指に骨折が見られます。薬指はもう少しひどいと粉砕骨折になったかも」というありがたいお言葉。
ギプスで固定され、包帯でぐるぐる巻きというミイラ男状態になってしまいました
お医者さん曰く、「これだけ折れていれば痛いはずなんだが、きっと痛みに強い体質なんだろう」
という嬉しいような、なんとも言えないようなお言葉をいただきました。


防虫剤の入替

2024-02-02 20:02:31 | 
今日は久々に蝶の標本箱の防虫剤を入替ました
伊万里だとこんなことはやらなくてもいいので、やはりワタシには蝶の標本の収集は向いていないようです。
今日入れ替えたのは青い金属光沢を持つことで有名なモルフォ蝶の箱で、ついでなので、箱の蓋を開けた状態の画像を残すことにしました

今から10年近く前にちょっとだけ集めた標本で、14頭入っていますが、いずれも違った種類で、すべてオスの標本です
(モルフォのメスのほとんどは青くありません)
種類に関しては少々記憶が怪しいですが、一番左の列の上から順に
キプリス、ゼフィリテス、エガ、ポルティス(?)
2列目は、ディディウス、ヘレナ、ゴダルディ
3列目は、メラネウス、カキカ、アナクシビア
4列目は、ユーゲニア、アマトンテ、オーロラ、スルコウスキーとなっています。
この標本箱に入っていないモルフォがあと二頭あります
レテノールモルフォ(カキカとヘレナはレテノールの仲間です)

マルクスモルフォ(以前はアドニスモルフォと呼ばれていました)

モルフォ蝶の標本は胴体が切られているのにお気づきでしょうか?
これは胴体から油分が染み出して美しい翅の輝きがなくなるのを防ぐためのようです。
思えばワタシ初めて手を出した外国産の蝶の標本がモルフォ蝶でした。