ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

あんなに確かにあるものが、まだここからは見えないだけ

2011年11月22日 09時05分04秒 | 日記



    見えないだけ  年若い友へ 

               牟礼 慶子



    空の上には

    もっと青い空が浮かんでいる

    波の底には

    もっと大きな海が眠っている

    胸の奥で

    言葉がはぐくんでいる優しい世界

    次の垣根で

    蕾をさし出している美しい季節

    少し遠くで

    待ちかねている新しい友だち



    あんなに確かに在るものが

    まだここからは見えないだけ


     
    





中学校で、新一年生を歓迎して在校生から送ったり、
卒業するにあたって、新しい世界に旅立つ卒業生に送ったりした、
この詩。


この詩の言葉は簡単で単純だ。
見えないものがあるっていうこと、
それはただ見えないだけで確かにそこにあるっていうこと、
目には見えないけれど、どれだけしっかりとその先にあり、待っているものなのか、
見えないものの大事さを教え、見えないことの不安をやわらげ、
背中を押してくれる詩だと思う。


ある友達が言った。
「日本人は宗教を信じられないように、目に見えないものを信じられない民族かもしれない。」


確かに、日本人は目に見えないものを信じる気持ちが、
他国の人たちに比べて少ない人たちかもしれないと思う。


目に見えないものを信じて、
見えないものから勇気をもらって、
希望を見いだして前に進めるのは、
きっと生き物たちの中で人間のみができること。


確かにそこにあるのだ。
あんなに確かにあるものが、まだここからは見えないだけ。

タイに帰って、確かにある、まだここからは見えないものを
この目でこの体で感じて、納得して帰って来られるように。

      






       


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。