11月25日、福岡。
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福岡空港からタイ・バンコクへ。
今日、ふたたび、タイに向かう。
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去年の6月20日
成田空港からたくさんの仲間と一緒に、任国へ飛び立ったとき、
不安よりも、希望と夢とが胸一杯に膨らんでいた。
向こう見ずな勇気と、勢いがあった。
今は、違う。
タイで1年あまりを過ごし、一旦日本に戻り、冷静に物事を考えしまった分、
勢いや根拠のない自信はなくなった。
挫折も味わったし、痛みも味わった。
誰のために、何をしたいと思っているのか、自分の本当の気持ちを考えた。
再赴任にあたり、希望よりも不安が大きい。
しかし、それは当然のことなのだと思う。
不安があって当たり前なのだと思う。
向こう見ずな勇気は、無知の勇気。
知ってしまった以上、経験した以上、そして離れて時間がたってしまったらなおさら、
もう一度任地に赴くには、初めて行くときとは違う勇気が必要だ。
再赴任には、かなりの勇気がいる。
ニジェールから撤退した友達も、いつ戻れるか分からない不安をかかえて日本で4ヶ月を過ごし、
任国を変更して言葉も文化も新たに、再スタートを切った。 (→ 過去ブログ 2011/4/1 「ニジェールからの撤退」)
あのとき、あの友達はどれだけ不安だっただろう、と今身に染みて思う。
私は、「待ってるよ」と言ってくれた言葉が、
「どうしてる?」と聞いてくれる言葉が、「無理しなくてもいい。」といってくれた言葉が
涙が出るほど嬉しかった。
そんな言葉を、あのとき、かけてあげられただろうか。
今回の経験を通して、思ったのは、自分を支えてくれる人たちのありがたさ。
そして、弱っている人や不安な人に言葉をかけ、気をかけて、
今回助けられた私が、今度は助けてあげられる人間になりたいということ。
さあ、再赴任。
奮い立たせて、家を出る。
福岡の気温は12℃。
タイの服装に薄手のパーカー、薄着なのでブルブル震える。
11月も終わろうとしているのに、足下はサンダル。
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雨の福岡空港を飛び立つ。
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これからの活動と暮らしに、
緊張と不安と希望と混じった複雑な思いでフライトの6時間を過ごす。
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途中、機内サービスにあらわれるアテンダントの胸を見ると、
「ありがとう、タイ。がんばろう、日本」のバッジがある。
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これは、東日本大震災に対するタイからの支援に感謝し、日本の復興をアピールする
「ありがとうタイ・がんばろう日本」キャンペーン。
JICAも、実行委員会のメンバーで、メールにも添付され、JICAスタッフの名刺や名札にも印刷されている。
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タイの洪水により、ロゴマークは今、
「ありがとう、がんばろう。タイ・日本」に変わったらしい。
それが、機内アテンダントの胸にあることに嬉しくなる。
バンコクの景色が見えてきた。
洪水の被害は今、どうなんだろう。
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スワンナプーム空港に到着。
バンコクの気温は30℃超え。
乾季なので、カラリとした感じはあるが、日本と比べればやはり暑い。
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飛行機から降りるのも、荷物を受けとるのも、そこからタクシーに乗って隊員ハウスへ向かうのも、
以前にない緊張感がある。
タクシーの中から見るバンコクの景色は、洪水の被害がちらほらと見える。
水没被害を免れるために、高架上に車が止めてある。
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道の真ん中にも土嚢が積まれている。
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帰ってきた。
隊員ハウスの近くにあるブーゲンビリアが、変わらず咲いている。
ちょくちょく剪定され、切られてしまうのだが、
小さくなってもまたもりもりと育ち、元気に花を咲かせ、また剪定される、このブーゲンビリア。
私もあちこち刈り取って、剪定して、整えて帰ってきた。
残り任期で、モリモリと育ち、花を咲かせてねと言ってくれているよう。
変わらず迎えてくれるるブーゲンビリアにちょっと緊張がとける。
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帰ってきた、まずはバンコクに。
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