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「如意とは?」

2023-11-15 07:05:34 | 日本

◎如意は「にょい」と読み、以下の二つの意味があります。

自分の思っていることが全て叶う、思いどおりになる。
僧が読経・説法のときに手に持つ棒状の僧具。
中国語で如意は「と発音し「意のままになる」「思いどおりになる」の意味。
如意は、思いどおりになるという意味から、①孫の手や②僧具を意味するようになったと言われています。

①痒い所に自在に手が届く「孫の手」
背中が痒いときに手でかこうとしても一苦労です。
「手の届かない背中の痒いところに意の如く(思いのままに)手が届くもの」
つまり、背中をかく道具である「孫の手」を如意と呼ぶようになったという説があります。
中国では、王や官人、貴人などが次第に手にするようになり、孫の手のような道具を如意と呼ぶようになりました。それに工芸品的な要素が加わり、様々な細工が施されたものも見られます。

②持っていれば思いのままに読経ができる「僧具」
読経・説法のときに僧が手に持つ孫の手が原形とされる僧具も如意と呼ばれています。
本来は、権威や身だしなみを正すために用いられるようになったとされますが、これを持っていると「忘れずに読経できる」「思いのままに説法ができる」として持たれるようになったとも言われています。
僧具としての如意は、竹や木、銅などで作られており、長さは30㎝〜40㎝程度。柄の先は、雲やキノコの一種である、蓮の形を模したものなど様々です。他にも「心」という文字を表わしているという説もあります。

③中国の縁起物 如意
如意は誰もが知る縁起物である。仏教の八宝の一つで、僧侶が経文を記録するための仏具であり、中国では昔から縁起物とされてきた。ハート形や霊芝の形、瑞雲の形の如意の文様がつくられ、日常生活において、建造物や家具、衣服、装飾品などによく使われている。
縁起ものの絵も如意を題材にしたものが多い。瓶に如意が刺してある絵や瓶の取っ手として如意が描かれているものなどがある。「瓶」と「平」が同じ発音であるため「平安如意」と呼ばれている。2つの柿あるいは2匹の獅子と如意が一緒に描かれている絵があるが、それは「柿」と「獅」が「事」と同自発音であることから「事事如意」を意味している。蝙蝠(こうもり)と「寿」の字と如意の組み合わせは「福寿如意」、如意が2つの喜の字を貫いている絵は「双喜如意」、男の子あるいは宮女が如意を持って象に跨っている図は「吉祥如意」を意味している。