2008年12月28日(日)11:00キックオフ 第30回全日本女子サッカー選手権大会 準決勝 TASAKIペルーレFC対INACレオネッサ 国立スポーツ科学センター西が丘サッカー場 天候:晴 観客数:1,235名 主審:馬場佐知子 副審:千葉恵美 和田りつ子 4審:佐藤奈美 MC:山田正 公式記録
【TASAKI】GK1斎田 DF4甲斐 5池田 15下小鶴 7山本 MF18田中(66分12中岡) 17白鳥 10阪口 6佐野 FW9大谷 8大石(66分19坂井) 控え:GK16佐々木 DF3河上 MF20澤田
【INAC】GK19海堀 DF4角田 8藤村 5山岸 3ジナ(77分18宮迫) MF16柳井 6那須 11鈴木(69分13川澄) 14米津 FW10原 9プレチーニャ(89分7澤井) 控え:GK1根本 DF2田村
着いたのが、開始直前というのも有ってメンバーの確認やらフォーメーションやらでなかなか試合に入り込めない・・・ 気が付いたら14分、INAC9プレチーニャのミドルが決まって0-1と成っていたくらい。
前半は6:4から7:3でINACがペースを握る。TASAKIが自分達で試合を作れていない感があって、ただ単純に「最後の試合になるかも」という悲壮感だけでは応援していられない、何かを感じる。正直、もっとTASAKIって強かったよな、という門外漢の思い出があったりして・・・
前半40分くらいまでは、TASAKIはGK1斎田の好セーブが光っていた。何とかINACの3トップ気味(14米津、10原、9プレチーニャ。原が余り目立って居なかったか?)の攻めを1点に抑えていたのだが、42分のINAC4角田の上がり、ゴールライン際まで右サイドを駆け上がって、クロス気味に中央にボールを上げる。このボールがゴールに吸い込まれ、INACが0-2とリードを広げる。
このままではTASAKIイレブンの気持ちが切れてしまう・・・ そう感じられた前半ロスタイム、一人の意地がボールに意思を込める。
山本絵美。夏のなでしこオールスターでは白鳥の被り物で、チームの売店を盛り上げていた彼女。プレーはひたむきで熱い。左サイドをドリブルで駆け上がり、ミドルシュート放つ。ボールはINACゴールを襲う。これはINACGK19海堀も止めきれず、1-2とTASAKIが一矢を報いて前半を折り返す。TASAKIはまだ終わっちゃいない、そう感じさせる一撃だ。
(サポーターの声援ももちろん届いていただろう。)
しかしサッカーとは時に皮肉で、1試合の中で主役を端役に変化させたり、その逆があったりするものだ。後半、サッカーの神様の気まぐれを受けてしまう。
勝利への望みを繋いでいたTASAKIGK1斎田のちょっとしたミス。
52分、INAC14米津の右からのクロス性のボール。斎田は目測を誤ったか、ゴールを越える長いクロスだと判断。ところが、これがゴール左隅に落ちて1-3とINACが再びリードを拡げる。これで勝負有ったか。
59分のTASAKIのチャンスもINACのDF陣に跳ね返される。
(TASAKI4甲斐とINAC10原の競り合い。ピンク色のボールにロゼ色のTASAKIのユニフォームが映える・・・)
77分にはINAC14米津のシュートをTASAKIGK1斎田が弾くも、こぼれ玉を拾ったINAC13川澄が決めて1-4。試合を決め、結局1-4でINACが勝利した。
現状の両チームの力を再認識させられる試合であったと同時に、INACの進化を感じる試合だった。TASAKIイレブンは試合に集中できる環境ではなかったのかもしれないし、こういった難しい状況に置かれても、しっかりと試合に望み全力を出し切ったことは非常に素晴らしいことだと思う。また、試合後の3位の表彰では「I ハート(LOVE?)TASAKI」のTシャツで揃えるなど、会社への感謝を表現したのかと感じた。
(全日本女子は初観戦なんですが、毎年これくらい取材は来てるんですよね。まさかTASAKIのラストだから、ってことは無いですよね?)
(精一杯やったから涙の後には笑顔になれる、だろうか?)
ありがとう、TASAKIペルーレ。