事前の予想では、このカードがAグループの大一番、と予想される方も多かったのかもしれない。実際結果的にグループ1位と2位になった両チームの対戦。
だが、このグループの流れ、そしてYSCC1位、相模原2位、という結果を予測した方は少なかったんではないか。この試合を見る限りは。それくらい、相模原の執念、というか「三度目の正直」への熱い想いは感じられた。
「三度目の正直」、それは2009年の全国社会人県予選、2010年神奈川県天皇杯予選でのYSCC対相模原戦で相模原が2連敗していることから、今日こそは相模原がYSCCに勝つんだ!という思いを表したフレーズ。YSCCが関東社会人1部、相模原が神奈川県1部、ということで格下と言える相模原サポーターのそんな考えには私は同調できなかった。だが、この試合で分かった。力の程を。伊達に全国社会人大会で3位入賞はしていないな、と。
2010年11月22日(月)13:30キックオフ 第34回全国地域サッカーリーグ決勝大会 1次ラウンド Aグループ 第二日 S.C.相模原対NPO横浜スポーツ&カルチャークラブ ひたちなか市総合運動公園陸上競技場 観客数:656名 主審:藤本啓太 副審:日高晴樹 新井裕介 4審:竹中健太 公式記録
【相模原】GK16佐藤健 DF17金澤 25鷲田 3工藤 13鈴木隼(HT26ジエゴ・カンポス→79分11船越) MF7富井(71分15吉岡) 21鈴木健 8水野 10坂井 FW18齋藤 9森谷 控え:GK22岩田 DF2鎗田 5奥山 6秋葉
【YSCC】GK1浜村 DF13寺田 28杉山 19服部 22鈴鹿 MF25小澤 30平間 23須原 7中村 FW11辻(71分14伊吹) 控え:GK29森嶋 DF2渡邉 MF6大饗 10石川 17金子 FW31青田
YSCCはいきなり1分、CKのこぼれ玉を11辻がミドルシュート。ここは相模原GK16佐藤健が好セーブでしのぐ。
ボールを持つのはYSCC。しかし、個の力が強い相模原が虎視眈々とチャンスを狙っている図、だろうか。
しかし、あっさりと相模原が攻める。30分、相手パスをかっさらった相模原8水野から右サイドに一本パスが通る。18斎藤が攻め込んで決め、1-0と相模原が先制。
畳み掛けるのも、相模原のしたたかさ。即座に31分、再びYSCCのパスを奪った10坂井がクロスを上げて、ゴール前で9森谷が合わせて2-0と突き放す。
33分、YSCCの反撃。7中村のFKはいい軌道を描くもGKがキャッチ。
前半は相模原が2-0とリードする。
後半に入って相模原はサイドバックの13鈴木隼から26ジエゴ・カンポスに。スピードはそこそこ。軽いドリブルの選手で、長所はそれほど見えない。7富井がサイドバックに下がって4-3-3なのか、それとも位置が変わっているのか。
試合を通してYSCCがポゼッションしながら、決定機は相模原が多い。持たされているのか、攻め込めないのか。しかし、相模原もそれほど良いとは言えない。26ジエゴ・カンポスも不甲斐なさを望月監督に見透かされ、途中出場ながら79分にはベテラン11船越に交代。この退出の際、怒り任せにライン外のボトルを蹴り上げる始末。ベンチを経由せず引き上げようとするジエゴに望月監督は怒りをあらわにし、「ベンチに戻れ」を声を張り上げる。
結果的には93分に相模原15吉岡がカウンター気味に攻め込んで、最後は17金澤に渡して決めさせる。3-0として試合を締める。
結局いなし切った相模原が勝利した。ボール回しやポゼッションは圧倒的にYSCCだったが、それだけではYSCCは何も出来なかったに近い。
二日目を終えて、相模原が勝点5、HOYOが勝点4、YSCCが勝点3、山口が勝点0。