緑香庵通信

三軒茶屋から世田谷線で6分・松陰神社前のアロマテラピーサロン。

場の力 ~エサレン受講報告~

2009-02-21 10:00:00 | 営業日誌
エサレン(エサレンマッサージ)のマスタークラスという
講習を受けてきました。
一昨年のいまごろ参加した三浦海岸での短期セミナー以来です。


今回はすでに所定の過程を終了してエサレンの
資格を持っている人と、エサレンに限らずともプロの
ボディワーカーとしての技術を取得済みの人が対象。
ということで参加してみましたが、参加者の90%近くが
本場カリフォルニアのエサレン研究所での資格取得コース修了者。
いささかびびりました。のっけからすぐに新しい技術の嵐です。
エサレンの勉強を済ませた人にとっては
お馴染みのテクニックも多かったようですが、
私にとっては初めてのものばかり。
エサレンマッサージの特徴である「自由で直感的な施術」
にはほど遠く、まずは気持ちを集中して新しい技術を
理解し憶えることで精一杯。

しかしながらやっぱりエサレンだからこそ学べるものに
ちゃんと出会うことができました。
これは言葉にするのはとても難しいのだけれど、
自分がどんな施術をしたいのか、どんなセラピストでありたいのか
が確認できました。

エサレンに興味がある方はネットで検索してみてください。
イメージだけで言うなら、とってもラブ&ピース(笑)
なところのようです。
実際、今回のような二日という短期のセミナーでも、
「エサレンっぽい感じ」が会場を包んでいて、
いままで行ったボディワークのセミナーとはちょっと勝手が違う。

オープンであることが暗黙の了解であるような独特の雰囲気に、
初日は若干の気後れを覚えながらも、
具体的に技術を学び、お互いに施術し合ううちに、
何か本質的なものに触れている手応えを感じ始めました。

先生は英語で、通訳の方がついてクラスは進みます。
言語が違うからでしょうか、それとも理性の国アメリカで
発達した体系だからでしょうか、
言葉で伝えること、言葉で自分の中に問いかけること
重要視されます。
意識から働きかけて、無意識の領分にまで
(さらにはもっと深い「スピリチュアルな」領域まで)
届こうとする考え方はとても興味深い。

受講生どうしお互いに施術し合うと気づくのですが、
施術者のマッサージのレベルは必ずしも一定ではありません。
まだ手も硬くて慣れてない様子の人もいます。
それでも楽しんで、優雅でゆっくりとしていながら、
身体の構造を利用したダイナミックなエサレンの動きを実現
しているのをみると、技術の深さだけでは量れない
何かを体得しているのが伝わってきます。

こういう人たちの無言の志や、すばらしい先生、
スタッフの醸し出す総合的な「場の力」が、
言葉や技術だけではない「何か」を私にプレゼントしてくれました。

おかげさまで、自分が人の身体に触れることが大好きであること、
相手の本質に自分の本質で触れたいと願っていること、
大事なことを再確認しリフレッシュしました。
先生が最後に言われたように、
「あまり深刻になりすぎず楽しむこと」そして
「今日のタッチの質を維持すること」を念頭に、
繰り返し練習して自分のトリートメントに組み込みたいと思っています。

このセミナーのシリーズは数ヶ月ごとにしばらく続く予定で、
次回も楽しみです。
お金が貯まって、温泉に入る勇気ができたら、
私も本場エサレン研究所に行きたいなあ(混浴なのです)。

ま、しばらくは夢ですが・・・。


夢の統合施設

2009-02-20 18:40:43 | 「緑香庵」的なもの
最近家族の病院通いに付き合うことが多くなりました。
ご承知の通り、どこの病院へいってもたっぷりの待ち時間と、
忙しくてゆっくり説明もしていられないといった風情のお医者様。
説明のスピードについていくのも一苦労。
患者が高齢者の場合はなおさらです。
診察を受けて、会計をして、薬を受け取ってという
一連の病院のシステムも慣れるまでは戸惑うばかりだし。
私、年を取って一人で病院にかからなくちゃならなく
なったらどうしましょう。

■ 医師も患者も余裕がない
ただ薬を飲み、注射をしてもらうだけの受け身の患者ではなく、
医師が自分に何をしようとしているのか、患者サイドも自覚を持って
治療にあたることで、よりよい効果が期待できるのではと思い、
患者の身内としてはなるべく頑張って調べていくわけです。
インターネットなどで予習や復習をするわけですね。

ところが、こちらが準備していても、実際の診察では
医師から詳しい説明はなかなかしてもらえない。
素人相手に難しいことを言っても仕方ないということ
なのかもしれませんが、何よりひとりの患者にそれほど時間を
とっていられないのでしょう。

いやそれにしても、病院に行くと消耗する。
病を癒す場所であるはずの病院は何だか戦場のようです
(戦場に行ったこと無いけど!)。
私が慣れてないだけなのかしら。


今の医療制度や従事者にクレームをつける気はさらさらありません
本当に忙しいなか身を削って一生懸命診てくださると思います。
日本のように誰もが少ない費用できちんとした医療を受けられる
というのも素晴らしいことだと思います。
だからこれから私が書くのは、これから未来の話、将来の希望です。


■ 夢の統合施設
現在のように優れた西洋医学の治療が受けられると同時に、
鍼灸などの東洋医学に基づいた治療や、
オステオパシーやアロマテラピー、ホメオパシーなどの
代替医療を総合して受けられる「統合医療施設」が
増えてくれないかなあ。
未来の西洋医学の医師にはそういった方面での理解を
ぜひ深めて欲しいですし、いわゆる自然療法家にも、
最低限の医学的知識を共有できるだけの基礎力が
求められるようになるでしょう。
自分が将来、病を得ることがあったら、
ぜひそういう所で治療を受けたいなあ。

(ということは、自分でそういう場所を作るべき?
無理無理、無理よ~ん。)

Kochoran_4
《自宅の胡蝶蘭が満開》


聴覚>視覚

2009-02-08 10:00:00 | 「緑香庵」的なもの
ちょいと前にテレビで面白い実験をしていました。
被験者にビデオを見せます。
画面には横から見たテーブルが映っています。
そのテーブルの上をピンポン球が左から右へ、
何回かバウンドしながら通り過ぎます。
「さて、何回バウンドしたでしょうか?」というのが問題。

■ 聴覚ってすごい
で、面白いのは実際にバウンドした数と、
聞こえるバウンドの音の数が違えてあるということ。
例えば、実際は4回バウンドしているのに、
音は3回分しか聞こえない。
そうするとビデオを見た人は面白いくらいこれを「3回バウンドした」
と認識するのですね。

つまり聴覚で認識したことに引きずられるということ。
もちろんこれはピンポン球がかなり速く通り過ぎた場合です。
いちいち「一回、二回…」と理性で数えていられないくらい
一瞬の出来事です。
そういうときは視覚より聴覚の方が信頼されてしまうのね。
非常時には、より生命の危機に関わりの深い感覚
の方が優先される。そんな気がします。

だからヘッドフォンをしたまま自転車に乗っちゃだめよって
以前から言ってるじゃないですかあ。
見えてるから平気なんてことはないのです。
全身の感覚をフリーにしておかなきゃいかんのです。

■ 排卵期には声が高くなる
自覚している以上に聴覚の果たしている役割は絶大です。
先日こんな新聞記事もありました。
「排卵期には女性の声の周波数が普段より高くなる。」

以前、排卵期にはストリップダンサーのチップが高くなるという
研究発表を紹介しましたが、
同じような意味で大変興味深い。

声の高さは言わば「若さ」の象徴。
私はまだ若く生殖能力も元気いっぱいですよという
無言のメッセージになるわけです。
もちろん全て無意識で行なわれること。
生物の駆け引きって本当に面白い。

■ 病気と声の関係
だいぶ以前に書きましたが、
その人の声の周波数を分析することで、
特定の疾病を探し出す試みも行なわれているらしい。
ある部位に病変ができると、患者の出す声の
特定の周波数が失われることがあるという話もあります。
理論的には人の耳では聞き分けることはできないレベルですが、
もしかしたら、意識に上らないところでそれを聞き分けて
「何となく元気の無い声」と感じている人もいるかもしれません。

■ ガン患者の臭い?
というわけで聴覚というのはすごいものですが、
もちろん視覚にも無意識での認識というものがあります。

そして当サロンの専門分野である嗅覚。
こちらは、まだまだ未発見な部分がたくさんあって
これからがますます楽しみな分野です。

例えばガンになった人の呼気を嗅ぎ分ける犬がいるそうです
(通称=ガン探知犬)。
これは犬の優れた嗅覚だからこそ可能なことなのでしょうが、
人も無意識下で香りのメッセージを常に処理しながら暮らしています。
嗅覚は一番旧い脳に属し、
本能的な生きる衝動と結びついているので、
危機に関してはより強く反応するはずです。

■ 脳の抑制を超えた感覚
一説によれば、脳にはストッパーがかかっていて、
脳自身の能力を、ある程度以上働かせないようにできているらしい。
あるいはまた、いろいろな働きを意識には上らないように調節している。
そうしておかないと日々脳の中は情報過多でパンクしてしまうから。
それが何かの非常事態でストッパーがはずれると、
とてつもない仕事ができてしまうことがあるそうな。
まさに火事場の馬鹿力。
こういうことが色々な感覚に関しても
きっとあるのじゃないでしょうか。
ときどき人とは違う突出した感覚を持つ人がいますが、
そういう人はこのストッパーをうまく外すことができる人
なのかもしれませんね。
感覚を磨くとはこの抑制を少しずつ自力で外していくこと。
脳の抑制を超えた嗅覚はいかなるものでしょうか?
う~ん、ちょっと怖い。


カキフライ祭り!

2009-02-05 15:46:48 | 「緑香庵」的なもの
広島の知人から殻付きの新鮮な牡蠣がどっさり到来。
普段、揚げ物はあまり食べない
(後片付けが面倒くさい、外食は油分が多くなる)のですが、
カキフライだけは別。
家人と二人、マイナスドライバーでせっせと殻を剥いて
丁寧に下処理をして、揚げたも揚げたり。
山盛りです。

Friedoyster

牡蠣は体内に「生物のエネルギー貯蔵庫」とでもいうべき
グリコーゲンを大量にもっているため、
海水から引き上げても数日は元気に生きている
とても強健な生き物です。
広島からトラックに乗って運ばれ、わが家の冷蔵庫にいる間も、
きちんと息をしていたのですねえ。
その元気ごとまるまるいただく。
うまいっ。美味いよ、父ちゃん。

一度、嫌というほどカキフライを食べてみたかったんだあ。
念願かないました。今シーズン分はもう食べ尽くした感じです。
殻を剥くというシンプルな労働があった分、
また格別に美味しいんだな。
なんだかスポーツの後のような満足感。

ちなみに牡蠣の殻は漢方薬として古くから使われていました。
牡蠣の生命力は昔から人を惹きつけてきたということでしょうか。