緑香庵通信

三軒茶屋から世田谷線で6分・松陰神社前のアロマテラピーサロン。

怒られたぁ…。

2008-11-27 13:36:10 | 「緑香庵」的なもの
二日続けて、何故かご年配の方に怒られまして。
昨夜、スーパーの前を自転車で通りかかった時に、
すれ違った様子の良いご婦人(推定70歳~80歳?)に
「ああチカチカする。チカチカする。頭の中までチカチカする。」
と、なかなかの形相で言われました。
自分に向かっての言葉だとすぐには気づかなかったのですが、
その視線は明らかにこちらを向いている。
気になって考えた所、私の自転車のライトが点滅するタイプだった
のがお気に召さなかったのだと思い当たりました。
「うーん、眩しかったのかな? 悪いことしたな」
と思いつつ、
「でもライトは点けなきゃだしな、しょうがないね。
せいぜいライトの角度に気をつけますか」
と気を取りなおしての今朝。

■ 「白だろ」って・・・。
今度は交差点で、散歩中と思われる男性(推定70歳~80歳?)に
突然「おい、白だろっ! 赤だろっ!」と怒鳴られまして。
最初の「白だろ」は明らかに「赤だろ」を言い出すための
助走(?)と思われますが、そんなことより
私、信号無視してないもーん。なんでぇ?

世田谷近辺のお年寄りのバイオリズムが一斉に怒りの方角へ
向かっておられるのか?
それとも私が怒りを引き寄せているのか?
自分で言うのもなんですが、普段は比較的、高齢者ウケの良い
ほうなんですよ、私。
納得いかないし、なんかなあ、へこみますわぁ。

■ 年齢?
どちらかといえば平和的な性分なので、
あまり腹を立てたりしない方なのですが、
だからと言って仏様ではないので、
そこそこカチンときたりはするわけです。
私も歳をとったら、色々なことに怒ったりするようになるのかしら?

そもそも「怒り」や「恐怖」は様々な感情の中でも
最も古くから人類に刻まれたもの。
それらをつかさどる場所は、脳の中でも最も深部に位置する
「爬虫類の脳」と呼ばれる場所にあります。
これらの感情は生存に不可欠なものだったからこそ、
一番昔からあり、今も一番奥深くに温存されているわけです。

その外側にその他の感情があり、さらにその周りを
お馴染み「理性の脳」が取り巻いて、様々な人間らしい営みができる
脳になっているわけですね。
もしかして、年齢を重ね、やや理性の抑制がソフトになると、
本能的な感情がより外に出やすくなるのかもしれません。

■ 腰痛は怒りである(ジョン・E. サーノ博士)
ただまあ「怒り」や「恐怖」は一概に否定すべきものでもありません。
ネガティブな感情ではありますが、それあってこそのサバイバル。
怒りの原因を「無いことにする、否定する、抑制する」を続けて
「いい人」でいると、脳では「怒り」のお隣さんに位置する、
体の調節機能の中枢に影響をおよぼすこともあります。
首、肩、脊柱、腰の体の真ん中のラインに出がちな痛みは
「怒りの抑制」からくるという説もあるくらいです。
まずは怒りの存在を認めましょう。
どうしても認めることができないときは
アロマの力が役に立ちます。
理性の脳の暴走をなだめて、本能や感情を自由に
してくれます。

■ 笑いで乗り切る
怒りの存在を認めた上で、
それをそのまま外へ出したのではお猿さん。
怒りに取り込まれてしまっては動物と同じです。
処理して変化させて外へ逃がす、即ち昇華させることができるのが、
大きな脳をもった人類ならではのやり方なのだと思います。

「笑い」なんてその代表格かもしれません。
「怒り」や「恐怖」の反対側には、可笑しなことの種が
背中合わせで必ず転がっているとしたら希望がわきます。
笑いは人間が怒りに取り込まれてしまわないために獲得した
安全装置なのかもしれません。

「白だろっ!」のおかげで私の「カチン」もクスクス笑いに化けました。
ありがとう。


クリスマスプレゼント作りました

2008-11-21 13:32:16 | 「緑香庵」的なもの
ブログをさぼっている間にようやく国士舘の銀杏も色づいてきました。
緑香庵の紅葉はこんな感じ。
Koyo1 Koyo2 Koyo4 Koyo5

ほとんど常緑樹の若林公園はまだまだ緑です。
ラベンダーも元気。
Park

大好きなクリスマスシーズンが始まりました。
様々な年齢性別の方がみえる緑香庵なので、
ふだんはインテリア類もあまりラブリーになり過ぎないよう
気をつけておりますが、
この時期だけは少しだけクリスマスの飾りを楽しみます。

それからお客様へのクリスマスプレゼントを用意しました。
今年はキャンドルを作りました。
大豆ワックスとミツロウ(+ホホバオイル+マカデミアナッツオイル)
の2種です。
お客様にさし上げるために作った物ですが、
レシピも書いておきます。
大豆ワックスのキャンドルもミツロウのも作り方はほぼ同じです。

1.まずはカラの容器に地金+芯をセット。
Candle_empty

2.大豆の方はフレーク状のソイワックスをボールに準備。
ミツロウの方は固形のミツロウとホホバオイル、
マカデミアナッツオイルをボールに全て入れる。
Soy1 Beeswax1
[左=大豆、右=ミツロウ]


3.湯煎にかけます。
Soy2 Beeswax2
[左=大豆、右=ミツロウ]


4.すっかりとけたら
Soy3 Beeswax3
[左=大豆、右=ミツロウ]


5.あら熱を冷まし、精油を3%以上入れ、容器に注げばできあがり。
Soy4 Beeswax4
[左=大豆、右=ミツロウ]


以上です。簡単、簡単。
大豆ワックスやミツロウが主体のキャンドルは、ススがあまり出ず、
香りを吸い込んでも気持ち悪くなったりしません。
暖房で閉め切りがちな冬の部屋にはありがたいですね。
天然のエッセンシャルオイルがほのかに香って和みます。

ちなみに、以前ご説明したミツロウのクリームと作り方はほぼ同じ
であることにお気づきでしょうか。
液体の植物オイルとミツロウの比率が変わっただけです。
ということはここで溶けだしたミツロウを皮膚につけても
理屈の上ではOK。
ただし、精油の濃度が高いのでおすすめはしませんが。

キャンドルなんて普段は消耗品ですが、手作りすると、
灯をともしている間も満足度が何とはなしに違うもんですね。

Present


お手軽ぬか袋のすすめ

2008-11-11 10:35:50 | 「緑香庵」的なもの
冬が来たのか。
今年はぎりぎりまで暖かかったせいか、
国士舘の銀杏がいまだ黄色くなりません。
ですが、もう朝晩はしっかり寒い。
乾燥も始まっている。
気持ちのよい秋をすっとばして冬が来てしまったかのよう。
膝がひんやりと冷えてしまっているお客さまが増えてきましたね。

いつも申し上げているように、ゆっくりお風呂につかったり、
足湯をしたり、昼間縮こまった頭と体を充分に温め、
ゆるめて一日を終えるのが大切です。
ですが、本当にくたびれているときは、それすらおっくうなもんです。
タオルの温湿布も簡単といえば簡単なんだけど、後始末が必要だし。
お手軽にホットパックをするにはどうしたらよいものか。

私が普段使っているのは糠(ぬか)と玄米と塩で作った
ぬか袋カイロ、通称「ほけ」であります。
Hoket_a

今日はこの「ほけ」の紹介。

■「ほけ」のレシピ(ほっけじゃないよ)
【中身】
- 玄米200g
- ぬか200g
- 塩(自然のもの)100g
これだけ。量はアバウトで大丈夫。
重さを量るのが面倒であれば、
玄米=カップ1:ぬか=カップ1:塩=カップ0.5

【外袋】
およそ20センチ×15センチくらいの木綿の袋を作って
中身を全て入れ、縫って閉じる。
できればミシンを使って。
手縫いの場合は目をとても細かくして。
袋の大きさはお好みでアレンジしてください。
素材はなるべく目の詰まった普通の木綿が望ましい。
目が粗いと、ぬかが出てきてしまうので。

Hoket_b

■ 使い方
電子レンジで1分~2分加熱し、身体にあてるだけです。

この「ほけ」をいくつも作り、お腹や仙骨、首の後ろなど
好きな所を温めながら床につきます。
寝ている間に当然、布団の中でどこかへ行ってしまいますが、
濡れタオルと違い、冷たくならないので大丈夫。

使った後はその辺に放置しておくと
自然に空気中の湿気を吸って復活します。
毎日加熱していれば、
虫がわいたり変質したりする心配はありません。

■ 注意
加熱時間はレンジの機種や季節により変化しますので、
様子を見ながら温めてください。

一回の連続加熱使用は2回まで。
あまり中が乾燥してしまうと加熱し過ぎになって危険なので。
そこそこ熱くなりますので火傷にはご注意ください。

新しい「ほけ」は最初のうち、ぬかの匂いがしますが、
徐々に匂いは薄くなってきます。

「ほけ」は、使用頻度や保存の状態にもよりますが、
1年くらいは楽にもちます。
だんだん中身が炭化してきますので、温まりが鈍くなって、
湿り気が減ってきたらそろそろ寿命。
1年使った「ほけ」を開けてみるると中身が真っ黒になっていたりします。

■ 実用例
風邪の引きはじめも、「ほけ」を後頭部~首・肩甲骨、
肝臓(右肋骨の下あたり)、下腹部に置き、
一気に温めまくってブレイクスルーするのです。
うまくすると汗がわっと出て、
あっというまに治ってしまうこともあります。
風邪の経過を速めるんですね。

ちなみに、この「ほけ」は月経痛の時、下腹部にあてると、
そりゃあもう極楽です。
ちなみに家人は飲み過ぎの時に、お腹と首にあてて爆睡いたします。


■ 「ほけ」のすすめ
最近は市販のものでもレンジでチンして簡単湿布のできるものがありますね。
私は試したことがないので何とも言えませんが、
そういうものでも「ほけ」の代用になるかもしれません。

ただし使い捨てカイロの類いを長時間使い続けるのはお勧めしません。
温め続けることが大事なのではなく、
必要に応じた可動性を確保することが重要なのです。
強制的に弛みっぱなしというのはいただけない。
「ほけ」は自分自身が発熱する仕組みではなく、
湿気を吸った中身が温められてその熱を放散するだけの自然な温熱です。
それに使い捨てカイロは乾いた熱「乾熱」ですが、
療法としてはできれば湿度をもった「湿熱」が好ましいのです。

「ほけ」が良いのは、いちいち濡らさなくても湿度を持っているところ。
それと何より、自分で簡単に作れる。つまり安心、安価。
ぜひお試しください。