緑香庵通信

三軒茶屋から世田谷線で6分・松陰神社前のアロマテラピーサロン。

基礎体温記録のススメ ~更年期を面白がる、変化を楽しむ・その2

2008-02-29 14:39:21 | 女性の身体
基礎体温を測って納得しようという話のつづき。

■ ちょっとおさらい
女性のホルモン分泌の一般的なリズムについて簡単に説明します。
まずは図を眺めてください(クリックで拡大)。
リズム


ホルモンの分泌や体温、骨盤の開閉を示したもので、
リズミカルボディーセラピー®の説明にも使用しています。
一番上の「女性ホルモン」の項目に注目してください。
平均月経周期を28日とすると、ホルモンの分泌は
二つの山場を持っています。
月経開始をスタートとし、周期のちょうど真ん中を排卵として
前半後半に分けると、まず前半の終わりに一山、
後半に一山、ホルモンの分泌の山があります。
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの二種類があります。
エストロゲンは前半に大きな山、後半に中くらいの山。
プロゲステロンは前半はごくごくなだらかに
ゆっくり上昇し後半におおきな山があります。
ですから前半の山の主役はエストロゲン、
後半の山の主役はプロゲステロン(ただしエストロゲンもそこそこ出てます)
と理解してください。
ごく大雑把ですが、これが一般的なリズムです。

■ ホルモンの谷間
山があれば谷がある。
図を眺めるとわかりますが、
つまりホルモン分泌が急激に少なくなる時期というのもあるのですね。
それが周期の真ん中=排卵のころと、周期の終わり=月経の直前。
ホルモン分泌の量がぐっと下がったのを合図に
次の段階へ移行すると思ってもよいでしょう。
私の場合、この2回の谷の時期に突然、
肌と髪がガッサガサになるのでわかりやすいです。

■ もっとエストロゲンを!
そして問題の寝汗。
更年期の症状として、突然の大量の汗や(寝ている時に限らず)、
ホットフラッシュという急な体温の変化を感じることがよくあります。
私の場合、排卵の谷の手前あたり、エストロゲンが急激に減ってくる
時期にあたることが多いようです。
そもそも更年期なので、エストロゲン自体少なくなっています。
そこへもって来て更に減少するこの時期に、この症状が出やすい。
この汗に関する症状は自律神経と深い繋がりがあります。
「エストロゲンを出してくれー!エストロゲンが足りてないよー!」
という指令物質が脳から大量に分泌されているにもかかわらず、
思ったようにエストロゲンが出ないため、
さらに脳が多量の指令物質を出すことになり、
自律神経までもが影響を受けてしまうようです。

■ ここ試験に出ます(ウソ)
そういう時の私なりの対策。
アロマ的には、アンジェリカ、クラリセージなどの精油で
エストロゲン的な要素(ホルモンそのものではありません)を補う。
セントジョーンズワートの浸出油などにまぜて、
仙骨周辺、足首、膝などに
塗り込みます。
脳の暴走を鎮静化するために、
そのとき最も心地良いと感じる香りを嗅ぐ
ようにすることも大切。
さらに、大豆イソフラボンやザクロなどのサプリメント
を用いてエストロゲン様物質を補充する。
セントジョーンズワートのお茶等で心を落ち着ける。
フラワーレメディで女性のためにミックスされたものを飲んでみる。
これらを数日試みます。
ただし、これらは結構強力な方法でもありますし、
すぐに次の時期(月経準備の身体になる時期)が来ますので
あまり長期には続けません。
ほんの数日間、ピンポイントで行なう方法ですね。
今のところ、この方法は自分には有効です。

そして理不尽な気分の落ち込みには、
なにより今はそういう時期なのだからと自分を許して無理をしない。
ふて寝結構。明日明日。
どうにか無事排卵を乗り切れば、
次は月経までの身体を維持する別の対策に移ります。
Cat2
《ふて寝も結構(写真はイメージです)》

■ 更年期を面白がる
こうして、今まで無意識のうちに行なわれていた
あたりまえの身体の営みを、ごく一部ですがあらためて
意識的になぞってみることになってみると、
これがなかなか面白い。
更年期はやっかいな時期ではありますが、
自分の身体とのつき合い方を見直すまたとないチャンスでもあります。
世の中には本当に辛い症状をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
それぞれだとは思いますが、
なんとか身体との良い関係を結び直したいものです。


基礎体温記録のススメ ~更年期を面白がる、変化を楽しむ

2008-02-26 17:02:37 | 女性の身体
春一番が吹きました。
あっと気がつけばまたブログがご無沙汰でした。
いやあ、2月は申告だの何だのやることがいーっぱい。
気ぜわしいなあ。(言い訳)

■ 納得するとからだも落ち着く
ここのところ自分の身体におきる様々なことを通して、
ますます重要さを体感しているので
ぜひ女性の方にはやっていただきたいのが、
とにかく基礎体温を計って記録すること。
ただそれだけでいいのです。
で、記録のついでに特に気になった体調や気分の変化を
そこにメモしておく。
これだけで更年期における「振り回され感」は本当に軽減されます。

猫
《私の兄の家族。本文とは関係ありません》

更年期の色々な知識・情報はネットにもたくさんありますし、
いくらでも仕入れることができますが、
問題はその知識と自分の実感の関係。
そこが結びつかないと、結局は体調・気分に振り回される
ことになります。
更年期の進行をコントロールはできませんが、
人は納得する=「腑に落ちる」ことで、
からだ全体、まるごと落ち着く
ものです。
現代人は言葉に支配され、「頭」優勢のひとがほとんど
だからこそ、身体も頭もともに納得できる感じが大事です。
そのためにはツールが必要。
今、身体がどういう状態にあるのか、
内側の感覚はもちろんのこと、頭も納得させられるツールとしては
実に地味ですが、基礎体温という毎日のデータが有効です。

■ 枕元に殴り書き
基礎体温のデータは、
何か問題があった時にも、医療機関受診の際に持参すれば
診察のための貴重な資料となります。
ぜひぜひ記録をつけてみてください。
「めんどくさい。」---わかります。その通り。
確かに面倒ですが、これも習慣にすることができます。
そうなってしまえばどうってことありません。
参考までに私の場合、枕元に常に基礎体温計と
メモ帳を置いておく、それだけ。
目が覚めたら、時計のベルを止めた手でそのまま
体温計を口にくわえます。
これは「二度寝」の抑止にも効果があります。
二度寝はリズムが崩れる元凶です。極力避けましょう。
(とはいえ、ひどいときはそのまま再び寝てしまうこともありますが・・・。)
体温を計り終えたらメモ帳に殴り書き、それで終了。
数ヶ月で自分のリズムが見えて来ます。面白いですよ。

■ パターンを発見
それで最近気づいたこと。
最近の私の更年期的症状として寝汗(それも結構な量の)がある
のですが、それが現れる、あるパターンを発見しました
(あくまでも私の場合です)。
そしてそれを踏まえてのアロマテラピー的対策。

ちょっと長くなりそうなので続きは次回。