緑香庵通信

三軒茶屋から世田谷線で6分・松陰神社前のアロマテラピーサロン。

川崎大師・風鈴市

2008-07-24 10:00:00 | 「緑香庵」的なもの
風鈴市へ行ってきました。
午前中の予約が入っていなかったのを幸いに、
新聞で読んだ「28,000個の風鈴が全国から」という
言葉につられて、ひとりで朝から川崎大師へ。
初めて乗る電車、初めての場所。夏休み気分だなあ。
テンションが上がります。

もともと鳴りものが好きで、この小さな緑香庵にも
ウィンドチャイムが3個あります。
風鈴が28,000個もあればさぞや壮観でありましょう。
その音色もいかばかりかと楽しみに参りました。

参道を行くと、両側に連なる土産物屋の店先にも
市をもりあげる風鈴がたくさん。
Furinichi2
道すがら、いい音がシャラシャラ鳴って、気分が高まります。
気がつけばやたらとくず餅屋さん、さらに行けば今度は
やたらと「名物咳止め飴」、トントンと飴を切る
パフォーマンス付き。ますます期待が高まってまいりました。

そして境内、まずは手を清めてお参りをして、いざ風鈴市へ。
あら、思っていたよりもこぢんまり。
28,000という数字で妄想が膨らみ過ぎていたか。
運動会の来賓用テントのようなお店が20個くらいずつ
まとまった島がふたつ。
そこにおびただしい数の様々な風鈴がぶら下がっております。
こぢんまりといっても、そこは風が吹けばいっせいに鳴る
28,000個のじゃら~んじゃら~ん。
なかなかすごい音です。
Furinichi1


お手頃なガラスの風鈴から貴金属でできた高価なものまで、
色々見ては鳴らして堪能しまして、
結局こういう時でもなければお目にかかれそうにない、
石の風鈴というのを買ってきました。
サヌカイトという石でできていて、さすがにちょっと重いです。
風にそよぐ軽やかなイメージとは遠いですが、
とっても美しい音がします。
マンションなので外には吊るせませんので、
部屋の鴨居にぶら下げました。
扇風機の風をそちらに向けて、さあ夏が始まったぞー。


身体が世界を認識する

2008-07-22 21:36:08 | 「緑香庵」的なもの
梅雨明けだそうで。
寝苦しい夜が続きます。暑いもんで自然に5時半起き。
早起き早寝を意図せずして達成できてしまうものだから、
意外に体調が良い。

緑香庵にも夏のしつらえをいたしました。
竹製のすだれ、西日のカット効果は抜群、
午後の暑さが格段に違います。
Sudare
すだれというのは、なんでも縄文のころからあったらしいですね。
素晴らしいぞ、日本文化。


■セミの声に思う
若林公園でも日が高くなると蝉時雨が聞こえるようになりました。
何年も地中で過ごし、ようやく出てきてから
ワンシーズンだけ激しく鳴きまくるという、
この不思議なシステムも、生きるために編み出されたもの。
このシステムをもったものが、たまたま生き残るのに適して
いたということでしょうか。

セミには世界はどんな風に見えているのでしょう。
彼らの世界は、彼らの身体が認識した世界です。
私たち人間が認識する世界とは、多分まったく別のものでしょう。
人は感情を持ち、それを日々交感して生活しますが、
それも生きて行くために身につけたシステムで、
そのシステムを持ち得たものが生き残ったということ。

■身体が世界を認識する
おそらくは、人間どうしの間でも、
蝉と人ほどに世界の認識は違っているかもしれないのに、
一応の共通した世界があるという前提で日常が進んでいきます。
もちろんこの前提無くしては社会が成り立たないし、
そう前提することが生き残るのに好都合だからです。
でもときどき、わたしとあなたとは感じている世界が
全く違うのだということを、
セラピストは確認しなくてはなりません

お客様はお客様の世界を生きている。
世界を認識するのは身体で、身体はそれぞれみな
固有のもの、唯一のもの。
それを尊重するとはどういうことか、それも日々の宿題。
なんてことを夏の夕暮れには考えたりして。


サンスベリア咲きました

2008-07-09 10:00:00 | 営業日誌

前々回お伝えした、緑香庵の最初の住人。
3日前の夕方6時過ぎ、
気がついたらこんなにたくさん花が開いていました。
Sansevieria4
噂の甘い香りとは、
イランイランをすこーし薄めてグリーンを加えたような、
みずみずしい甘さでした。
なんとなく予想していた濃厚なものとは違っていましたね。
初めての香りだなあ。
Sansevieria3
花びらもくりくりまるっていてかわいいです。


「神の手」じゃないけれど

2008-07-07 16:56:16 | アロマテラピーとは

■ ゴッドハンド
何も語らず、何も聞かずして、相手の悪い所・疲れたところを
ピタリとあて、たちどころに治してしまう。
またの名をゴッドハンド。
そういう特別な力を持った人が世の中に
何人かいることは聞いています。
否定もしません。
が、私はそうじゃない、これは確かなことです。

でもまあ多少、想像がつかないでもないですね。
そりゃあなた、毎日毎日人の身体を見たり触ったり
していれば、私のような凡人でも、
その方の不調箇所をちょっとした違和感のような形で
感じられるようにはなってきます。
人の感覚は、それを望んで心がけていれば
どんどん微細に磨かれていくので、不思議なことではないです。

■ コントロールはしません
でも私の場合、クライアントの不調がわかったところで、
勝手にどうこう処置するなんてことは無理ですし、
したくもありません。
医者じゃないんだし、してはいけないことです。
それに、処置をするということは相手の身体を
コントロールすることになってしまいます。
処置をしたその時は良いかもしれませんが、
その方と身体との関係は何も改善されません
たしかに「何でもいいからとにかくすぐに助けてー」という
状態でみえるかたもいらっしゃいます。
またむしろコントロールされることを望んでいる人だっています。
でもそれは、よっぽどの緊急事態。
それがいつも前提になってしまってはいけないと考えています。

■ おしゃべりの目的
緑香庵では足湯や精油選びをしながら、
お客様と色んなお話をします。
結果、ちょっと長めのカウンセリング(コンサルテーション)
になることが少なくありません。
(もちろんケースバイケースです。
あまりおしゃべりをしたがらない方もいます。)

何のためのカウンセリングかといえば、
1)まずはその方の訴えをよくうかがって、望まれる施術を行なうため。
そしてもうひとつは
2)トリートメントの安全を図るため。
マッサージや精油の刺激がその方の健康を損なわないようにですね。
アレルギーなどの心配が無い訳ではありませんし、
アロマトリートメントはソフトなようで以外に刺激が大きいのです。
そして、もう一つ大事なのが、
3)ご自身で自分の状態を言語化していただくことによって、
自分の身体のとの関係を調整し直していただくため。
これまた抽象的ですが、つまりは言語による脳への刺激で、
トリートメントの効果を上げる目的があるのです。
ご自身のことを語ろうとするとき、
どなたも自分の中を探るような様子が伺えます。
こうするだけで、最初はみるからにぴりぴりとしていた感じが
鎮まっていくことも、実際にあるのです。

■ 自ら気づく
「人の手」しか持たない普通のセラピストにできるのは、
こうした会話や香りや触れることを通じて、
お客様自身に自分の身体に気づいていただくこと。
それは意識として「気づく」だけではありません。
意識に上らない、脳の奥深くにある部分ででもです。
そして、ご自身のもともと持っている調整力を
いかんなく発揮していただけるようにちょっとした
刺激(きっかけ)を与えるということです。
あるいは、調整力にブレーキをかけているものを
できるかぎり取り除く、もしくはそのブレーキにご自身で
気づいてもらって、
自分で取り除けるように促していくということです。
めんどくさいですか??

■ おばちゃんの手で
でもねえ、一ヶ月に一度(または、たとえ二週間に一度に
増やしたところで)サロンにいる数時間でできることなんて
本当に小さなことなんです。
お付きの人がいて、毎日自分の身体の変化を悟って
メンテナンスしてもらえるようなお姫様や王様
は、
そうそういないでしょ。
けれど、どんな人でも身体には本当に大きな可能性があって
(さっきから身体身体といっていますが、ようするに
人まるごと全体の話ね)、自分で勝手に良い方向へ変化
してくこともできるのです。

私があなたをそうすることはできませんが、
あなた自身ならそれができる。
あなた自身しかそれはできない(多分)、と
緑香庵では考えているのです。
「神の手」のご用意はありませんが、
おばちゃんの手でそれをお手伝いさせていただきたいと
思っております。