母93歳が介護施設に入所して数ヶ月、呆れるほど楽になった。色々ありまして、自宅での独居を支え続けるのはこれ以上不可能となって、ついにその先のステージに駒を進めたことになる。
これで介護生活が終わったわけではないけれど、週の半分は実家に通い生活のほぼ全てをサポートしていたことを思えば、ほんと楽。楽すぎて罪悪感すら覚える。何かしら懸案事項が発生しても、施設の職員さんに相談して託すことができる。ありがたい。ふと気がつくと、母のことを忘れている瞬間を自覚して愕然とする。ほぉ〜これほどまで母のことが通奏低音のように無意識の底にあったのだな、今までは、と、それで知る。
で、気が抜けてしまったのか、疲れがいよいよ出てきたのか、しかとはわからないけれど、何だか気が晴れない。
人は人から何かをしてもらうTAKEより、人に何かをしてやるGIVEの方が幸福感が持続するという(脳内物質の話)。なるほどね、母の生活にまつわるあれこれをするうちに、知らず知らず私は幸福感をもらっていたのか。あらま、ストレスかと思っていたけどそれだけじゃなかったのね。ま、このようにして共依存という関係ができてくるということも一方で納得できる。
本来であれば、こうしてまともな時間を取り戻したのだから、先送りにし続けたこと、優先順位を下〜の方に追いやって薄眼で見ないことにしてきたこと、ひとつひとつ仕切り直して自分自身の人生を整え、先に進めなければならない。私だって時間が無限に残されているわけではない。ということはわかっているのだが、う〜んはかどらないなあ。
もう少し、回復のための時間をうだうだ使わせてもらおうかな。13年は長かった。