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緑香庵通信

三軒茶屋から世田谷線で6分・松陰神社前のアロマテラピーサロン。

治ったあなたの体が偉い

2006-10-16 14:58:15 | アロマテラピーとは
私たちアロマ・セラピストは医療従事者ではありません。
たとえ、腰が痛い、首が回らないというクライアントがいても
それを「治す」ことはできません。
いくら、ある精油が痛みに「効く」と言われていても、
薬ではありませんから、人の体を直接コントロールすることはできません。
ならば、私のやっていてることは一体何なのでしょうか。

以前も書きましたが、変化はその当人の中でしか起こりようがありません。
60兆を超す細胞の精妙なシステムであるところの身体を、
外からコントロールしようなどとはそもそも傲慢である気もします。

もし施術という刺激をきっかけにある状態に変化が生じ、
それを「治った」と解釈するなら、
それはその人自身、その体が勝手に治ったのであって、
「治った体が偉い」
のです。
「治した私」がいるわけではありません。

これは翻すと、「治らないのはあなたの体のせいであって、
私の施術が悪いわけではない」という言い訳にもなってしまうので、
そこは謙虚に自分のアロマ・セラピストとしての至らなさを認めるとして。

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では、クライアントが自分自身で治っていく過程、
そこにアロマ・セラピストはどのように介在することができるのか。

例えば、肩が凝っているとしましょう。
特定の箇所に血流の滞りがあり、筋肉が硬直しているという状態ですね。

対処法として2つあります。
ひとつはこの箇所を直接もみほぐして、血流を改善し、
筋肉の硬直を解くという方法があります。

2つめの方法は、この箇所の血流の滞りを全体のシステムの乱れと捉え、
クライアント自身にそのことに「気づいて」もらい、自発的な回復を促す方法です。
「気づいて」もらうといっても、クライアント自身も意識の上ではお手上げな
(だからこそ症状を訴えている)ワケですから、無意識の部分、すなわち例えば脳に、
システムの乱れが起きていることに気づいてもらうことによって、
システムが自ら回復するのを期待するという方法です。

施術の技術的な側面における方向性もこの2つがありますが、
アロマ・セラピストにできること、得意なことというのは、
この2つめの方法ではないかと緑香庵では考えています。

この続きはまた次回。