robihei日記(将棋とか、GOLFとか、徒然に)

将棋ファン暦30余年、10年程前のNスペ「対決」を観て将棋ファン熱が更に高じ、以来ずっと棋界ウォッチャーに

王位戦決着

2008-09-29 10:27:46 | 将棋な私
うーーーーむ。

羽生ファンとしては残念な結果であった。先週末に箱根は花月園で指された最終決着局。後手番深浦が100手丁度で勝ってこれで深浦から見て●○○○●●○で4-3の防衛。

ちょっとだけ思うことを。
暫く前の森内との闘いもそう、ここ2年の深浦との王位戦でもそうだが、いまの棋界でいうと深浦と戦うと佐藤や谷川と戦って清清しく勝った負けたと少し違うニュアンスを感じる。

要は「深浦が勝ったのではなく、羽生が負けた」という感じ。

ずいぶん昔になるが、10年ちょっと前に羽生七冠ロードとなった時期、谷川が羽生とのタイトル戦で立て続けに負け続けてイヤ気が指していて、なおかつ戦わなければ行けないときにやはり指して果たして負けたという感じのときと少し近いニュアンスかな。明らかに谷川は羽生にイラついていた、「上座事件」なんてのもあったしね。

で、歴史が繰り返しているのか、その谷川をイラつかせて存分にのびのび指して勝っていた羽生が、近年の深浦やかつての森内に対してイラつきを覚えているように感じるのである。それが「相手に勝たれたというよりこっちが負けた」という感覚に通じる。

もっとも去年も今年も最終局なんて大熱戦だし、そこで力を出し切った深浦は賞賛の上のさらに高い賛辞を受けてもおかしくないぐらいの出来なんだが・・・

「きちんと調整して運まで伴えば羽生相手に4-3で勝てるぐらいの力はある」

というのが深浦の現状の力なのかなと思う。
でもそれよりは羽生の力の方が基本の水準、発揮できる力量ともに上な訳で・・・
それがなぜかスムーズにでないのが、ねえ。

件の谷川は最後の砦の王将まで奪われてスッパダカにされてから虚心坦懐、目が覚めて羽生相手に自分の将棋が指せるようになって、7冠のうち一番大事な名人と竜王を奪回した。羽生が今後深浦戦に存分な闘いをできるかどうかは、感情を超えたフラットな将棋の技術勝負に持ち込めるかどうかに掛かっているような気がする。