robihei日記(将棋とか、GOLFとか、徒然に)

将棋ファン暦30余年、10年程前のNスペ「対決」を観て将棋ファン熱が更に高じ、以来ずっと棋界ウォッチャーに

「木鶏たりえず」考

2006-10-13 00:00:41 | 将棋な私
プロ野球パ・リーグ。しびれるような試合2つを勝ちきって日本ハムが四半世紀ぶり優勝。25年前ってことは、江川の全盛期でシリーズウィニングボールを江川自身が人払いして取ったあの時以来かな?

でも話題は別の人、ソフトバンクの斉藤投手。robiheiは彼をアスリートとしては評価しないでもないが、正直言って好きでない。「闘志を表に(過剰に)出すスタイル」に強い違和感を感じるのである。

少しだけ理由を、robiheiが今まで知っている中で一番好きなスポーツエピソードがこれ、「木鶏」がキーワードである。

TOPアスリートの立居振舞上の要件として、これを筆頭に上げたいという主張である。木鶏的なアスリート、まず思い浮かぶのは松井秀喜、イチローか?ゴルフだとアニカ、先日の日本女子オープンゴルフ覇者のJJことJangJeongもそう。宮里藍もいい線いってる。コーチである父、宮里優のキーワード「静筋」も心の筋肉という意味だからニュアンス的には近い。でも日本女子ゴルフの最木鶏(そんな言葉ない?^_^;)は不動裕理。

その線で国内のプロ野球選手を評価すると、今まで見た中でrobiheiとして「木鶏度」評価が高いのは全盛期の落合・長い期間ずっとゆるぎなかった王、全盛期の短期間だったが江川。怪我する直前の桑田。最近では(特に今年の)松坂ぐらいか。「ゆるぎない自信の内包」が大前提であり、自らの力を恃むアスリートとしてどこまで自分を信じて揺ぎ無い立居振舞ができるかは、とても重要。昔の稲尾とか杉浦、あるいはもっと遡って川上哲治なんてのも、そういう目で見てみたかったな。

全アスリートでrobiheiが一番好きなタイガーにしても、「木鶏」としては2年ほど前まで評価は××もいいとこ、大マイナス。ガッツポーズが派手すぎた、あえて言おう、下品だった。

一方つい最近のタイガー、父アールの逝去後憑き物が落ちたように勝ちまくる彼にかつての激しすぎるガッツポーズはない。まだ続いている6連勝の4つめだったか、スチュワートシンクとの4Hに亘るPOを制したバーディーパットを決めたときでさえ、放心したようにカップに入るバーディーパットを見届けたあと、小さく右ひじを畳んで拳を引き寄せ"Yes."と自分に言い聞かせるように一言。それだけ。疲れていたからガッツポーズも控えめになった訳では決して無い、ただ、それが今のタイガースタイルだから。

翻ってSB斉藤。過剰なガッツポーズは自らを必要以上に鼓舞して、あたら才能と当日必要な膂力の枯渇を早めていないか?西武戦の鼻血→決勝被打、今日の最終回のサヨナラ・・・今日の試合は全く見ていないので評価として断ずるのは早計に過ぎるかもしれないが、どうにもガッツポーズや雄叫びの安売りが気になる。

彼にこの2年ぐらいのタイガーの木鶏としての進化を与えたい。松坂が去るであろう来期以降のプロ野球界で「至宝」と呼ばれる存在になってもらうためにも。