robihei日記(将棋とか、GOLFとか、徒然に)

将棋ファン暦30余年、10年程前のNスペ「対決」を観て将棋ファン熱が更に高じ、以来ずっと棋界ウォッチャーに

将棋名人戦問題:少し落着きつつ思索は続く

2006-08-03 10:57:42 | 将棋な私
「政治の季節、8/1で終了」と思いきや意外なシナリオで継続の兆候さえある名人戦主催紙移管問題。

まだ投票結果発表から2日しか経っていない今、このことについて継続してコメントを出すことにやや躊躇いをもつものの、「名人の重み」に連動するかのような報道の多さにやや驚きつつ直後からののblog・報道・その他のことについて少し書いておくことにする。

有識者(と思われる人々)の落胆、羽生森内渡邉ら主力TOP棋士(当然マスコミ露出多)の支持表明と反対の結果、立ち返って文化・伝統芸能であるべき世界を「金の仕切り」で判断するという問題のそもそも論ベースでの矛盾・・・等々しばらくネタには困らないであろうことは想像に難くない。

週刊ポストや現代はこのネタで今しばらく記事が書けるだろうし、それに備えての硬軟織り交ぜてのエピソードのストックはあることでしょう。奇人米長会長、林葉問題で脛に傷持つ中原副会長という連盟経営陣2TOPからして格好のネタ材である。

その米長会長コメントで、個人的には手法や考え方に反対しているものの感心したのがこのコメント

>「われわれは勝負をなりわいにしている集団。戦うことで物事を
> 進めるが、戦いの後は一つの駒箱に入ってまとまる」

まあこれくらいのコメントは準備して望んでいるだろうけど。くれぐれも会長のみならず連盟正会員たる棋士全員がこの意識をもって事に当たるべきと思う。分裂の愚はファンとしても(すくなくとも僕は)望まない。将棋界のプロレス化は御免蒙りたい。

あと、ジャーナリズムの切り口で感じたこと。
CGMの時代を真の意味で実感したのが昨日今日である。竜王blog、大平blog、あるいたブログ(近代将棋記者相崎氏)など、日ごろから注目しているblogにポスト・コメント・TBがどんどん集積される様は参加型メディアの本領発揮である。

それぞれ意見・スタンスを持った上でしっかりと発信している。渡邉竜王blogは今や棋界の主力メディアと言っても過言ではない。これからこの手のメディアに載るような案件ではガラス張り経営の時代になっている認識の元、嘘や誤魔化しがまったく通用しないことを肝に銘じる必要がある。

最後にこの件でのポストをしている各blogの感想

渡邉竜王ブログ:○→◎
→これからも、軸足をしっかりした発信を続けてほしい。ただ、この人にはブレーンが要るね。自身も勉強するだろうけど、運営、経営という観点で物事を組み立てて発信したりする知恵を授ける人が近くにいることを願います。
→当日夜のポストの次に、日記風の記録を開始しているのを今日発見してちょっとびっくり。こりゃ本にできるかも・・・頓珍漢な例えながら「入江日記」級の史料になる可能性ある。頑張れ竜王。

あるいたブログ:◎
→「将棋界で言葉を仕事にする人」の本領発揮、この人の意見は政治分野とか随分と思い切っていたりするんですが、棋界と心ある棋士を愛する心が感じられる。

大平の挑戦!:○であり×
→心情であり真情であるコメントをストレートに吐き出すスタンスは◎だが・・・昨日のポストが最期(「卒業」とな)という宣言はいかがなものか。これからの方が彼の意見や行動のリファレンスが確認できるblogとして価値が上がるのに。翻意して発信する情熱を持ち続けてくれることを願う。