疾風怒濤の80年代

日本中が熱い風に包まれていた1980年代
そのころの音楽・映画・テレビなどを語る30代のための
広場です!

市川崑監督を偲ぶ

2008年02月14日 01時01分08秒 | 映画・ドラマ
市川崑監督が亡くなったそうですね。

また大監督が亡くなりました。
彼は戦前に東宝の全身 PCL映画にアニメ監督として入り、
後に実写の監督に転じ、やがてモダンな映像感覚の
監督として一世を風靡しました。

もちろん最近では横溝正史シリーズ「犬神家の一族」「獄門島」など
が有名ですが、私はここで「雪之丞変化」を挙げたいですね。

この作品は長谷川一夫・山本富士子の美男美女コンビ主演作で、
雪之丞という役者が、盗賊と一緒に親の敵をうとうとするというあらすじです。
1963年の作品だったのですが、それをすばらしいフレーム感覚と、
コントラストの強い色彩で、ポップな映像に仕立て、モダンジャズを
BGMとしてかけることで、シャレードみたいなおしゃれな時代劇に仕立て上げたという奇跡のような作品です。

私はこれを、ロンドンの国立映画劇場で見ましたが、イギリスの観客が度肝を抜かれていたのが非常に印象深かったです。

さらにもちろん市川雷蔵の代表作「炎上」や、岸恵子の代表作
「おとうと」など、美しいものを美しく、ポップに仕上げることに
すばらしい才能を持った監督だったと思います。

奥さんの和田夏十さんがなくなってから20年。愛妻家で知られた
監督はようやく奥様とまた会うことが出来ますね。

ご冥福をお祈りします。
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