齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

3月のことば 「春來草自生(はるきたりてくさおのずからしょうず)」

2016年03月06日 | 今月の言葉
あたたかい日が増えてきましたね

すこし遅くなってしまいましたが、今月のことばです。

今月のことばは、

「春來草自生(はるきたりてくさおのずからしょうず)」

この句は「兀然(こつねん)として無事(ぶじ)に坐(ざ)すれば 春(はる)来(き)たりて草(くさ)自(おのず)から生(しょう)ず」に由来します。

大意は
「一生懸命に坐禅・求道に精進すれば、春になれば機が熟して草が萌え出でるように、お悟りの境地が開ける」
というものなのです。

昔から修行の三要諦(さんようたい)と言われるものに

大信根(だいしんこん)
大疑団(だいぎだん)
大勇猛心(だいゆうもうしん)

というものがあります。

簡単に言えば、

「たどり着くはずの真理は絶対に存在すると信じ切ること」
「それを求めるプロセスではありとあらゆるものを疑ってかかること」
「その真理体得の為には並大抵ではない、非常に大変な苦心が欠かせないこと」

をいうのです

しかし、これと併せて大事なのは

「時節(じせつ)、因縁(いんねん)」、「機(き)」が熟すことです。

まさに三要諦の大前提の上で、

「春が来ないと草は生えない」のと同じで

「時節、因縁」、「機」が熟してはじめて事(こと)が成(な)るということである。

われら凡夫もこの句に学び、他の所為(せい)にして言い訳ばかりして逃げだしたり、中途半端な努力で挫折するのでなく、「人並みならぬ努力」をし、そして甚大な努力があったとしても、事が成るには「機が熟すこと」が必要だと知ることが大切ではないでしょうか?

丁度、大般若祈祷会が厳修される。心身を清浄にして事に臨もうではありませんか


お知らせ

三月十三日(日)     午後一時 大般若祈祷会・法話会

三月二十日(日・祝日) 午前九時 春季彼岸会

※すいませんでした。
先にアップしました時に、お彼岸の中日(齢仙寺の施餓鬼厳修の日)を
間違えてアップしてしまいました。

上記は訂正後です。

3月20日が正しい、齢仙寺の春のお施餓鬼の日です。
宜しくお願いします。


平成二十八丙申弥生


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