雨ばっかりで。この季節は冬の寒さになりきれずに、それでも冬の気圧配置になって毎日雨か曇りの天気が多い。歩道はグチャグチャ。タムタムの散歩が一番おっくうになる季節。あと冬が終わったあとの春先もそう。もっと気温が下がれば雪になって汚れなくなるんだが。何しろタムタムはどういうワケか傘が怖くてしょうがない。傘をさして散歩に行けないから雨の日は二人でずぶ濡れになりながら散歩する事になる。どうして雨の中傘持って散歩しないだろう、と思われてるだろうと思いながら散歩する今日この頃。
さて、アナログ野郎のオレがデジタルの、それも最先端のツールの話を書くのは墓穴を掘るに等しいわけだけどあえて書くことにする。なぜかというと、オレもユーザーの1人としてこのツールの仕様変更には他人事じゃなく大いに関係して来るからだ。その最先端のデジタルツール、アコギなじゃないアドビのフォトショップを使ってる人は結構多いはず。デジタル写真を扱う人には必須アイテムだ。それが今度利用方法が劇的に変わる。はたしてユーザーにとってこれは快挙かただの愚行か。
フォトショップを使ってるユーザー全員にメールが届いたはずだからそれを見て、ウソだろ!?と思った人は相当いただろう。オレもメールを読んでにわかには信じられなかった。これは一体、、、すごいお得なのか酷いボッタクリなのか、どっちなんだろ?
その新しいサービスは「Adobe Creative Cloud」。変更点は2つ。まず1つはすでにサービスが実施されてるらしいが、すべてのアドビのソフトが使い放題で月額5,000円(税別)個人の場合、というもの。ヘビーユーザーにはこれは嬉しいかも知れない。すべてのソフトをパッケージにしたマスターパッケージは30万ぐらいする。業務で使ってる所は採用した人員に合わせて月単位で利用可能ならばメリットは大きいのではないだろうか。ただこれも年間契約が基本とかふざけた事をぬかしやがってるが詳細は不明。月単位での利用が可能かどうか、MacとWindowsのプラットホームの利用はどうなのか、一括ではなくて各ソフトごとの細かい料金設定が可能かどうか等のユーザーが一番知りたい事が総て詳細不明。
2つめの変更点。これが問題。上記の月額サービス、サブスクリプション(定額で一定期間の使用(またはサポート)権を持つソフトウェアのライセンス形態)というらしいが、それの導入に伴い従来のバージョンアップ対象が三世代から一世代に変更になった。つまり来年に発売されるであろうCS6はCS5とCS5.5以外のバージョンはバージョンアップの対象にならない。バカ高い定額のお値段で買って頂戴ね、ということになった。フォトショップは定額で買うと10万以上の高額なソフトだ。バージョンアップだと25,000円ぐらいだからCS4以下のバージョンを使ってる人には驚天動地のお知らせだっただろう。
いや、オレも他人事じゃなくてユーザーの1人なんだけど。もの凄い反感を買っただろう事は容易に想像がつく。発表から1ヶ月以上経つのに詳細が発表にならないのはそこいら辺の対応が決まらないからだろう。もしこのままだとCS4以下のユーザーは急いでCS5のフォトショップを買わないとCS6は定価で買う事になる。通常版で9万。上位版だと14万。アマゾンでは烈火の如く怒りまくりのレビューが並んでるようですが。
実はつい最近三世代前までに変更したばかり。それでもムカついてたのが今度は一世代前まで。要するに2年毎のバージョンアップは必ず毎回買えと。月額版も利用したい時にだけ使えるものなのかどうか不明。年間契約が必要とかとんでもない事を言ってますからね。詳細は不明ですが。例えばフォトショップだけを使いたい人って結構多いと思うんですが、そういう人対象の限定版サービスがあるのかどうか。すべて詳細不明のまま。対応を誤るとアドビには致命傷になりかねないと思うんですがどうでしょうか。
で、使い放題月額5,000円ですけど、これって良く見かける飲み放題食い放題お一人様2,500円とかそういう感じですよね。で、この飲み放題食い放題ですがほとんどの人は元が取れません。そういう風になってるんですよ。ですからよく見かけるわけですね。損してるならヤリませんから。実は利用者には高くつくワケです。同様にアドビのサービスもほとんどの人はすべてのソフトを使うなんて事はしませんから結局割高になります。
だいたいフォトショップとイラストレーターぐらいじゃないでしょうか。よく使われるのは。映像系もありますがオレなんかはiMovieで充分ですし。さいきんAppleが激安でプロ用映像ソフトを出して来ましたが、何でもジョブズはアドビが嫌いだったみたいで、ノロマなカメを相手にしてられるかと言ってたとか。とにかく、Macユーザーではアドビのソフトの中ではフォトショップとイラストレーターでしょうかねえ、必要なのは。
さて、こういうサービスを出して来たというのはどういう風に考えたらいいのか。ユーザーの為に、と額面通りに受け取る人はまずいません。だいたいヘビーユーザーッていうのは一部ですから。ほとんどはオレみたいなトウシロかそれに毛が生えた程度でしょ。それはすべての事にいえるワケですけどね。たった1つのソフトに月5,000円を払う人はまあいないと見るべき。そうなるとパッケージ版を無理して買うか。ってCS5を持ってないとダメですからまずCS5を買わなくてはイケません。ユーザーの事を考えてるとは言い難い仕打ちですよねえ。どう考えても。
という事はユーザーの事が目に入らないほどに追いつめられてるという事でしょうか?アドビは。写真加工は長いコトフォトショップの独壇場でしたが、まあ今でも業界標準である事は間違いありませんが、色々なソフトが出て来てますから絶対にフォトショップじゃないと困るという人はそういう業界の一部の人に限られるのかもしれません。新規ユーザーが増えてるとも思えないし。あの値段ですから。ほとんどがバージョンアップでの購入じゃないでしょうか。
アドビのソフトはどれも高いんですよね。まあ高機能なのは間違いないですけど。ただ、殿様もたいがいにしないとフツウのユーザーはついていけませんから。月額版の詳細が判り次第ユーザーの対応もハッキリすると思いますがこれでユーザーが増える事は、むう、どうなんでしょ。無い様な気がするけどなあ。それともライトユーザーはもういいからプロ向けに特化するという事なのかな?まあそれはそれで活路が開け、、、う~ん、いずれにしろこのサービスがアドビにとってまたオレみたいなユーザーにとっても曲がり角になる事は間違い無さそう。
ソフトは古いものが使えなくなるからねえ。困るんですよ。OSが変わる度にソフトも買い替えなんてね、全然不親切ですよ。これからは互換性を重視した方がいいんじゃないですか。プレステ3が失敗した大きな原因はそれまでのゲームソフトとの互換性でしょ?PS2の時はその互換性で成功したのにPS3になったら一切互換性を否定してしまった。初期の互換性のあるモデルはプレミアがついたんじゃないかな?ところがSONYは一貫して下位モデルとの互換性を無視。挙げ句がPS3用に移植したと称して古いPSソフトを売りつける有様。ユーザーにしたらバカにするなでしょうが。まあこういう時代ですから何をやっても裏目に出た気もしますけどね。
とにかくアドビがどういう詳細を決定するか判りませんが無意味なバージョンアップでボッタくるビジネスモデルはもう立ち行きませんよ。信用を失うだけ。オレが使ってるもう1つのメインのソフト、ペインターもホントに失望させられる事が多くなって来た。無料のフリーソフトで充分な感じがして来たからね。それだけフリーソフトのレベルが上がって来たという事なんだろうけど。しょせんは道具だから。道具だけでは何も完結しない。道具を使って何を作り出すかだから。その道具だけで儲けようってそりゃあ無理な話なワケで。技術革新のスピードは凄まじいがなんかね、スピードが速過ぎて誰も幸せになれない様な感じがしてくるのはオレだけかな。