ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年十一月二十日]

2008年11月20日 | fine arts
めっちゃ寒くなりましたね。今が一番、原チャリ移動がキツい時期です。思いっきり寒くなってしまえば、それはそれで開き直れるのですが、寒くなりたてだと、原チャリで出掛けるのにちょっと踏ん切りがつき辛いです。今日は虎屋さんにて来年のカレンダー (写真) を購入。古来から虎屋が使用する和菓子見本帖の図柄が使われています。もう、あっと言う間に年の瀬、そして来年ですよ。今年、やりのこしたことがない様に頑張らないと。

ボストン美術館 浮世絵名品展 於: 江戸東京博物館
ようやく、この展示を見に行くことが出来ましたよぉ。世界屈指の浮世絵コレクションを誇るボストン美術館からの浮世絵名品展です。ヴォルーム的にちょっと物足りなさを感じましたが、展示作品は極めて珍しく、またコンディションの良いもの、初摺りものばかりで、見応えはありました。とにかく、全ての作品の保存状態の良さには驚きです。褪色し易い、朱や紫と言った絵具の色が鮮明に残っているものばかりでした。興味深い作品の数々の中でも浮世絵初期の作品や、繊細で優雅な鈴木春信氏の錦絵、絵・彫・摺の技を駆使した喜多川歌麿氏の浮世絵、そして残っていることが稀な下絵や画稿などが印象的でしたね。特に鈴木春信氏の作品はコンディションの良いものを見ると絵の線や色、凝った構図などが素晴らしいです。春信氏の凄さを再認識出来ました。まぁ、いつかボストンへ行って、直接、美術館を訪ねてみたい思いです。この展示、会期が今月いっぱいですので、浮世絵好きの方は是非、見に行ってみて下さい。

錦絵にみる忠臣蔵 (第二期) 於: 江戸東京博物館 常設展示室5階
こちらは常設展の中のミニ特集展示。季節柄、忠臣蔵にスポットを当てた浮世絵の展示です。忠臣蔵の浮世絵も本当に数多くありますね。それだけ物語・芝居が庶民に人気があったのでしょう。今回の第二期は歌川広重氏、渓斎英泉氏の組物作品が展示されていました。広重氏の作品はお得意の風景画の中に物語が収められている様で、構図が粋で素晴らしいものでした。

↓ 江戸東京博物館 ↓
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

佐藤好彦 'トレイキア' 於: ラディウム-レントゲンヴェルケ
いろいろと奇抜とも言えるオブジェを作成する作家、佐藤好彦氏の新作「TRACHEA」の展示です。車のエグゾースト・パイプをモチーフにした作品で会場の白い空間に置かれ白く巨大でうねった管の塊は、大きな存在感がありました。ですが、う~ん、自分としては.....。以前の何本もネックがあるギターなどの佐藤氏による作品が好きです。

↓ ラディウム-レントゲンヴェルケ ↓
http://roentgenwerke.com/index.html

サガキケイタ「Birthday」 於: CASHI
お隣りのギャラリーへ。若干24歳の作家、サガキケイタ氏の初個展です。イラスト、漫画的な作品ですが、とにかく微細に絵を書き込んでいて、そのひとつひとつのパーツとしての絵がナンセンス、滑稽、エロ、くだらない感じで、とにかく面白いです。かといって、絵心はしっかりとあり、ナンセンスなのにセンスもあって、発想の豊かさ、才能を感じますね。歌麿氏の春画、広重氏・北斎氏の浮世絵を緻密ナンセンス・イラストで表現していたりして、そんな処も自分は好きです。ちょっと気になるアーティストですよ。

↓ CASHI ↓
http://cashi.jp/jp/

森口人美 花とみつばち・大野修 僕たちの忘れていた宿題 於: art project frantic
おふたりとも、まさに今っぽい、ペインティングとオブジェ作家の方です。かなりの趣味性を感じました。んまぁ~、どうでしょ?! 自分はあまり興味が湧かなかったです。すいません....。気になった方は見に行ってみて下さい。

↓ art project frantic ↓
http://www.frantic.jp/