銀座・メグミ オギタギャラリーで開催中の「土屋仁応/夢をたべる獏が夢みる夢」展。
土屋は伝統的な仏像彫刻の技術を礎にし、檜に水晶の玉眼を施した木彫作品を制作しています。「夢」をテーマにしたこの展覧会の作品たちは、眠っていたり、うとうとしていたり、もの思いに耽った姿で、それぞれに「夢」をみています。この展示全体も、作者の「夢」をもとにしているのだといいます。
「夢をたべる獏が夢みる夢」。獏の背中で少年が夢みています。美しい曲線と艶やかな肌色、大地をしっかりと捉えた足が印象的です。
上のフォト「一角」。繊細で清らか。神聖な雰囲気を醸し出しています。可憐で淑やかな顔を正面から見ると微笑んでいるよう。
「青い人魚」。特に心惹かれた作品です。横たわった中性的な人魚。美しい色彩と曲線。うっすらと見開いた目は潤んで見えます。涼やかな表情にうっとりとしました。
土屋の作品には神聖さがあります。作品を見ていると、仏像を前にした時のように神妙な心持になります。 ～12月5日まで。