宮本輝・吉本ばなな( 集英社 )
二人の小説家の対話集。
小説家の仕事は、
自分の小さな庭で丹精して育てた花を、
一輪、一輪、道行く人に差し出す仕事。
そんな風に語るふたりの小説家の会話は、
誠実で優しさにあふれ、
胸がいっぱい。
宝物みたいな一冊。
東京ステーション・ギャラリー。
ジョルジョ・モランディの
油彩画、水彩、素描、版画、
100点を展示。
静謐で瞑想的な世界。
抑えた色彩や色の加減は
「 埃 」によるものらしい。
「 埃 」がそのものを際立たせているらしい。
風景画が何点か展示されている。
自分の記憶の中にあるような
そんな懐かしさがある。
監督・ジョナサン・デミ
主演。メリル・ストリープ
ミュージシャンになるために、
家族を捨てたリッキー。
娘を危機から助けるため、
20年ぶりに家族と再会する
人間ドラマ。
メリル・ストリープがカッコイイ。
リッキー&ザ・フラッシュの演奏の度に、
拍手しそうになった。
リッキーの強さと優しさは、
メリル・ストリープそのままの姿なんじゃないかな。
こういう素敵な大人の映画はいい。
吉本 ばなな 著( 朝日新聞出版 )
15才の花は叔母と暮らし始める。
心の拠り所は母からもらった「ふなっしー」。
花は夢で会う少女から頼みごとをされる。
大切な人を亡くしたひとの
再生の物語。
奈美おばさん、幸子、松本さん、
水槽を持ってきたイケメン君。
自然体で優しいひとたち。
深く思いやりのある言葉に
鼻の奥がつーんとした。
森美術館。
全長100メートルに及ぶ超大作《五百羅漢図》
制作の過程を知った上で鑑賞すると
この大作の意義と凄さが
何倍にも何乗にもなる。
村上隆がすべてを出し尽くして、
もう死んでもいいとまで言った作品。
あとからずっしりとくるものがある。