ローカル線を追う

身近なローカル線を点景に、沿線の風景を撮影しています。

2015秋、飯田線を東三河から南信州まで(完)

2015年12月07日 | JR東海

駅も天龍川も冬の佇まい      唐笠駅

飯田線を北上するに伴い、紅葉はすっかり姿をひそめ、水墨画のような風景が広がるだけで寂しく、

冬の気配が強くなっていました。

午後2時から3時間ほど駅とその周辺にいましたが、人の姿は「天竜下り」で上がってきた船客以外は見かけず、

時折降る小雨が一層寂しさを感じさせました。

この駅へは、マイクロバスが通行できる道路が接続していますから、秘境駅ではないようですね。

 

約1か月かけて東三河から南信州まで、巡ってきましたが、今回で最後にしたいと思います。

来春は新しい路線を模索したいと考えています。

 唐笠駅の遠望です。

 駅の近景です。列車の運行本数が少ないので、駅に電車を見かけることは極まれです。

↑ 入線する上り電車。山奥の駅ですから、午後4時を過ぎると黄昏のような空気に包まれます。

 

 ↑ 唐笠駅を去っていく上り豊橋駅ゆきの電車

 

 発車オーライの合図。駅ではいつも見かける光景です。

 


2015秋、飯田線を東三河から南信州まで

2015年12月06日 | JR東海

秘境駅の雰囲気、充満       為栗駅(してぐり)

駅下の天龍川は、大きく流路が湾曲しており、信州から遠州へ向かう舟の舳先が進行方向とは逆になり、振り返ることから、

その姿を指してこの辺が「信濃恋し」と呼ばれました。舟が主な交通手段であった頃の言葉でしょうか。

対岸から天竜橋を渡り、為栗駅に入りますが、人と二輪車以外は通行禁止です。

秘境駅ライキングは19位です。

↑ トンネルを出て駅に向かう電車。右手に天竜橋が見えます。

      飯田線の駅は、山間部に入るとトンネルとトンネルの隙間に造られているところが多い。

                            

 

 入線する電車の背後に紅葉の名残が見えます。                                   

 ↑ 天竜川はこの先でU字型に大きく湾曲しています。

 駅付近の橋梁を渡り、温田駅方面に向かう急行「伊那路」です。


2015秋、飯田線を東三河から南信州まで

2015年12月05日 | JR東海

元は貨物取扱駅だった      伊那小沢駅

出発の朝、気象情報で確認したところ「晴れ」という予報でしたので、安心して自動車で水窪駅へ向かいました。

ところが駅に着くと、雲が厚く垂れこめていて心配しつつも電車に乗り、伊那小沢駅に到着すると、早くも小雨が降ってきくました。

今さら引き返すこともできず、撮影を開始しましたが、全体的に暗く沈んだ画面になってしまいました。

待合室の背後は雑木林の斜面になっていて、天竜川に落ち込んでいました。

中井侍駅のように茶畑を作れる地理ではないようです。

伊那小沢駅は元貨物を取り扱っていたので、本線からの引き込み線がそのまま残っていました。

紅葉はすっかり終わり、すでに初冬です。

↑ ホーム背後の小道から駅が見渡せます

   本線から引き込み線が延びています。

↑ 天竜川の対岸に渡る橋の上から撮りました。

↑ 駅近くの集落です。山峡の地という感じです。

 

 

 


2015秋、飯田線を東三河から南信州まで

2015年12月05日 | JR東海

驚くほどの急斜面      中井侍駅

小和田駅は余りにも有名ですので、通過して中井侍駅に行ってきました。

この駅の前面は急斜面で、茶畑になっています。眼下は天竜川です。またホームの背後は切り立った断崖です。

環境の険しさに何回訪れても、驚嘆します。

この環境のすごさを乗り越えて、それを生活の中に包み込んでしまう人間の強力さにも圧倒されます。

秘境駅ランキングは15位です。

 


2015秋、飯田線を東三河から南信州まで

2015年12月03日 | JR東海

南信州の晩秋      大嵐駅(おおぞれ)

水窪駅を出発した列車が5,063mの大原トンネルを過ぎると、すぐ大嵐駅に到着します。

トンネルを通過しただけで、風景は一変します。

 

この辺りは地理的にも視覚的にも南信州ですが、行政区画上では浜松市天竜区水窪町になります。北隣の小和田駅も同様です。

駅前の斜面には、紅葉の木々が広がり、その下には天竜川が滔々と流れています。

大嵐駅に来るには自動車で、佐久間町から天竜川沿いに県道1号線を北に進む方法と、

水窪駅から飯田線を利用する方法があります。

前者は道も狭くカーブが連続しているので、神経を使います。後者は数分で到着しますし、疲れません。

そんなことを考えていると、駅前で富山ナンバーの自動車を見つけました。

運転手本人に尋ねますと、今朝2時に自動車で地元を出発して、6時間かけて佐久間町に到着、豊根村からここに入ったそうです。

紅葉の撮影が目的ということでした。

しかし大嵐駅付近の紅葉は、最盛期を過ぎた感じでした。

 ↑ 天竜川の両岸にも紅葉は、殆ど見当たりません。浚渫船が川を下っているだけでした。


2015秋、飯田線を東三河から南信州まで

2015年12月01日 | JR東海

最北の地にある駅      水窪駅

遠州地方の北部に位置する土地を北遠といいます。

水窪は北遠の中でも、最も北に位置する町です。

豊橋駅をスタートした飯田線は、豊川・新城・本長篠と国道151号線に沿って、北東に進みます。

東栄を過ぎて静岡県に入ると、出馬・浦川・中部天竜・佐久間と進んだ後、第一相月トンネルをくぐって相月に着きます。

ここからは北に進路を変え、北遠の地「水窪」に至ります。

水窪からは90度近く左に方向を変え、秘境駅がひしめく南信州に入って行きます。

水窪は遠州と信州を結ぶ梯の地ともいえるのです。