お待たせしました!!大好評アソンロジー第2弾をお届けします。日本作家界のドリームチームが再び競演。今回もオール読み切りで、読み応え満点。どこから読み始めても、他では経験できない読書体験が味わえます。物語大好きのあなたも、これから読み始めるあなたも、お気に入りの作品が必ず見つかることでしょう。著作リストも完備して、新規開拓のガイドとしても最適です。
出版社:新潮社(新潮文庫)
アンソロジーはまったく読まないのだが、こうやって読んでみると、なかなか悪くない。
いろんな作風を一冊で手軽に読めるというのはいいものである。しかも初読の作家に出会えるという点も楽しかった。
個人的には伊坂幸太郎と有川浩の作品が好みだ。
とりあえず各編の感想を以下に記す。
・沢木耕太郎『マリーとメアリー』
何てことはないエッセイだけど、リーダビリティがあってそれなりにおもしろい。
ブラッディ・マリーに関する話だけで、これだけ話が広がるのだな、と驚く。
僕は飛行機で酒を飲まないが、こだわる人はこだわるんだな、と変なところで感心した。
・伊坂幸太郎『合コンの話』
構成が変わっていて、そこがおもしろい。いわば実験作だろう。
まるで小説を書くためのメモ書きみたいな体裁だし、人称もバラバラで、文体も微妙に違っていて、それはそれでユニークだ。
何より伊坂なりの小説の発想法や、テーマ性に関する考え方がうかがえて(世の中に大きな変化は訪れない、というところは特に)、興味を引く。
実験作とは言え、伊坂らしいあっと驚くオチや伏線の回収は見事だ。
人生も世界も変わらないけれど、その中にだって、一片の奇跡はある。そんなことを思う。
・近藤史恵『レミング』
『サクリファイス』系列の作品で、とにかく上手い。
ロードレースにおける走者の心理、つまりは自分を犠牲にしてでもエースに勝ってほしい、という思いと、チャンスが与えられればとにかく勝ちたいという心理がうかがえ印象的。
そつがなさ過ぎて、心に残るものの少ないが、小説としてのつくりは見事である。
・有川浩『ヒトモドキ』
ゴミを集めまくって、迷惑をかける伯母さんの描写が秀逸で、とにかくパワフル。
ここまで極めると、逆にこわいし、巻き込まれるほうは迷惑だな、と強く思う。
しかもリアリティがある分、よけいに生々しいと思う。年末調整を取りに来たっていう部分が個人的には特に生々しくて、滑稽ではあるが、現実的にありそうだな、と感じてしまう。
世の中には、どうにも避けられない困難はあるけれど、人絡みの困難が一番たちが悪いのかもしれない。そんなことを思う。
・米澤穂信『リカーシブル――リブート』
長い物語のプロローグのような内容。
謎めいた言葉や、ふしぎな現象など、なぞをちりばめており、心象描写もすてきで、この先の展開を知りたいな、と思わせる内容になっている。
長い物語のプロローグとして見るなら、文句のつけようもないくらいに秀逸。
ただし、一つの短編として見ると、いろんなものが投げっぱなしになりすぎている。
・佐藤友哉『444のイッペン』
佐藤友哉は初めて読むが、メタフィクショナルにこだわる作風の人かな、と感じた。
実際、推理小説の体裁を取りながら、それを茶化す形態になっている。
本来的にこの人が描きたいのはメタの世界で動くキャラなのだろう、と感じる。
趣向はおもしろいけれど、そのわりにキャラの描き方も、メタな部分も中途半端に感じた。もちろんミステリとしても中途半端。
この作品のみではなく、その続きを含めて読んで、初めて評価できる作品のようだ。
・本多孝好『日曜日のヤドカリ』
いい話である。しかも伏線が丁寧に張られていたりと構成も丹念で上手い。
ややパンチが弱い作品ではあるけれど、心温まる話で読後感は良い。
評価:★★★(満点は★★★★★)
有川浩作品感想
『塩の街 wish on my precious』
『空の中』
伊坂幸太郎作品感想
『アヒルと鴨のコインロッカー』
『グラスホッパー』
『ゴールデン・スランバー』
『砂漠』
『死神の精度』
『重力ピエロ』
『チルドレン』
『魔王』
近藤史恵作品感想
『サクリファイス』
米澤穂信作品感想
『さよなら妖精』
『春期限定いちごタルト事件』
『夏期限定トロピカルパフェ事件』
『追想五断章』
『儚い羊たちの祝宴』
なるほど、爽やかという視点は僕には欠けていました。
本当におもしろい作品だと思うので、ぜひ周囲にも布教していきましょう。
更新されるのが楽しみです~(^ ^)
『鍵泥棒のメソッド』想像通り、って言うか、想像以上に面白くて爽やかで良かったので、感想を語り合いたくて仕方ありません!私のまわりで観た人いてなくて。
ここで書き過ぎると『鍵泥棒のメソッド』の感想の方へコメント書けなくなると困るのでわざと控えさせてもらいます(笑)
やっぱり映画館に行って良かったです♪
qwer0987さん、ありがとうございました☆
でもおもしろい映画ですよね。
キュン、のところはもう笑いました。個人的にはあそこのシーンが一番好きかも。
感想はちんたら書いております。水曜には更新できたらなと思います。
すっごく良かったです(*^_^*)
本当に笑いあり、ストーリー良しですね!
キュンッてきました~(笑)とても気に入りました☆
qwer0987さんが『鍵泥棒のメソッド』の感想を書いて下さったら、また感想書かせてもらいますね!
とりあえず映画、無事に観る事ができた事の報告です♪
ネットショッピングは、たまにしか利用しないからビックリです。使いこなせてないな。
今度いろいろめぐってみます。
『鍵泥棒のメソッド』は週末に見ましたよ。
非常におもしろかったです。笑いあり、ストーリーも良しで満足でした。映画館に見に行けるといいですね。
それでBOOKOFFでもなかったらAmazonで探して購入したりしてます!Amazonも綺麗な状態の本がびっくりするくらい安かったりしますよね!10円や1円とかあったりしてびっくりです!結局、送料がかかってしまってもう少し高くなりますが(笑)
私の質問にも答えて下さり、ありがとうございます♪何か特別な意味がある訳ではなく、慌てて勘で決められたんですね(^ ^)
読み方、今さっき決めたんですね(笑)了解しました♪
『鍵泥棒のメソッド』1週間くらい前から上映されてますね!もう観ましたか?
私この間から観たいと思ってるのですが、行くつもりでいた日に急に別の用事が入ったりして、まだ行く事ができてないんです。すごく観たいのに。レンタルされるまで待ち切れないので、できるだけ映画館に行きたいと思っています!
ほしい時に限って、置いてないときもありますが、ものによっては缶ジュースよりも安い値段で手に入るんで、なかなか重宝してます。
自分の中のブームって、やっぱりありますよね。
そういう面も含めて、本は読みたい時が読みごろなんだろうな7と思います。
で質問の、qwer0987なんですが、この読み方は、本当に何て読むんでしょうね。僕もわからないです。。
ブログのアカウントを決めるときに、前もって決めてなかったから勘で入力したので、、、
とりあえず、くぁー0987、と読むと、いま決めたのでそういうことで。
申し訳ない気持ちにさせてしまって、ごめんなさい。
結構楽しく読まれたのなら良かったです!ほっとしました!
BOOKOFFでお安く購入されたんですね~!実は私もこの間、砂漠をBOOKOFFで購入したんです!最近、BOOKOFFで売られている本とか新品としか思えない程、綺麗な物が多いですよね~!お手頃価格で素敵は本を購入できるのは本当に有り難いですね(^v^)
qwer0987さん今、地味にアンソロジーブーム到来なんですね!その時々の自分の中のブームってあったりしますよね!
ところで『qwer0987』さんってどう読むのですか?ふとなんて読むのかなぁと気になって(笑)別に読み方なんてないのかな?関係ない話ですみません。。。
何か気をつかわせてしまったみたいで、こっちが申し訳ない気持ちです。
BOOKOFFで105円で買いましたから、まったく問題ないですよ。
基本的にどれも楽しんで読みましたし、いまいちではないですよ。書き方が誤解させる感じだったかな、と読み返してみて気づきました。言葉は難しいな。
アンソロジーは今まで読んだことはなかったので、ああ、こういうスタイルの本っておもしろいな、と気づけたので、ありがたかったです。
本は読みたいと思った時が読むタイミングで、一期一会でもあるんだな、と思います。
『Story Seller』を読んだ後で、別のアンソロジーも買いましたし、僕の中で地味にアンソロジーブーム到来なんです。感謝してます。
『合コンの話』はおもしろいですね。
作家はこんな風に考えながら、小説を書いているのか、と感心します。
最後のシーンは本当にすてきですね。奇跡的な瞬間って感じがして、心に響きます。
『砂漠』のように爽やかで熱い話もすてきだし、あっと驚くようなミステリーもすばらしいし、『合コンの話』みたく実験的でも読後感のいい作品も書ける。
伊坂幸太郎はいい作家だな、と改めて思いました。
びっくりです!
私、こちらの本、1と2購入して、1の方は発売された頃(単行本になる前の時)にザーッと読んだのですが、2の方は伊坂さんの話しかまだ読んでなくて。
いろいろ読みたい本出てきて、後から購入した方とかを読んでいくうちにかなり後回しになってしまってて。また今度、読みます!
私が伊坂さんの『合コンの話』面白かったとか言ってしまった為に購入までして頂いて申し訳ないです。伊坂さんと有川浩さん以外はイマイチだったんですね。ごめんなさい。
伊坂さんの『合コンの話』本当に実験的な感じで面白かったですよね!いつも小説を書かれる時にこんな風に考え始めて、段々肉付けしていく感じなのかなと思って、楽しめました(^ ^)
最後のシーンで佐藤さんがおもむろにピアノを弾き始めるところが素敵でその場に自分がいてるみたいに感動しました☆
伊坂さんって男女ともに人気ありますね♪
この間、教えて頂いた『砂漠』本当に爽やかな感動のできるお話でとても気に入りました★