内湾線往路の旅は、多くの乗客による混雑の関係でほとんど車窓を楽しむことが出来ずに終点の内湾駅に到着
内湾駅でも竹中駅行きの折返し列車を待っている多くの乗客の関係もあり、一旦下車することを断念し、そのおかげで発車までの僅かな間を利用して復路での最高の車窓を楽しめる運転席横の最前列の座席を確保出来、復路は内湾線を十二分に楽しむことが出来ました
内湾線そのものは戦前の日本統治時代に建設計画があったものの戦争の関係で未着工となり、戦後に内陸部からの物資輸送を目的として建設された盲腸線との事
その関係かして途中の九讃頭駅付近にはセメント工場があり、駅構内には工場からの引込み線が多く、この鉄道を使って出荷されていたのでしょうが、今では鉄道利用の中心が台湾でのレトロブームに伴ってローカル鉄道散策を楽しむ観光鉄道にシフトした感があります
さらに新竹の街そのものが台湾でのハイテクランドに変貌し、それら関連の研究・工業団地がこの内湾線沿線に立地し、また新竹のベッドタウンとしての通勤圏となっている関係もあって竹東駅周辺まではマンションを中心とした新興団地が形成されており、その中を単線・非電化のディーゼル車両が一時間に一本程度走る光景は同じローカル鉄道である集集線と比較しても味わいは変な感じです
そんな感じの中、列車は満員の乗客を乗せて一路新竹方面に進行していきますが、往路と違って復路は下り坂中心ですからエンジンの音も軽やかに走行していきましたが、電車との乗換駅の竹中近くになる頃に空模様が怪しくなり、風が強く吹き、真っ黒な雨雲で空が覆われ、竹中駅に到着し新竹行きの電車をホームで待つ間にスコールのような大雨が降り始めました
新竹駅には予定通り16時7分に到着し、今日の残りの予定は台北に移動するだけとなり、窓口で台北までの予定している16時36分発の自強号座席券を申し込みましたが売切れ。
次の自強号も満席との事で、17時40分発のなら有るとのことで、それに決定し座席券を受取りました
よくよく考えれば今日は日曜日でお休み。行楽から台北に帰る利用者でこの時間帯は混み合っている事は事前に予想していなかったから希望通りの時間帯の指定席が入手出来ないのでしょう
そう言えば今日の二水からの莒光号にしても、二水から乗車した時点ではガラガラ状態でしたが、気が付いてみればいつの間にやら満席となって、座席の無い乗客がデッキ付近に立っていたものでした
仕方ありません。指定された自強号の発車まで新竹駅で時間潰しをすることとなりましたが、その時間帯も外はまとまった雨が降っておりましたので付近の散策も出来ず、駅前のデパート新光三越に入り暫しの冷やかしとなりました
画像は内湾線竹東駅
単線の内湾線はこの駅で上下列車の行き違いをしています。駅周辺は今や高層住宅が立ち並んぶ住宅街