室蘭岳の裾野には、広大な牧草地が広がる。この場所の標高は130m程、
いつも西風が吹き抜け 気温も低い。そのため、平地部より、ゆっくりと雪解けが
進む。画像を見ている人の中には、真冬の風景かと思われる方も。確かに 4月
に入り、このような残雪の風景は記憶に薄い。
1枚目の画像。残雪の中に佇む一本の老木は、室蘭市崎守町の一本桜として
有名。推定樹齢100年、樹高10mほどのエゾヤマザクラの木です。
5月の初旬を迎えると、緑色のジュータンを一面に敷きしめたように牧草が風に
波打つ。その中、枝々に薄紅色のサクラの花を たわわに咲かせます。
フキノトウが、雪の解けた日当たりのよい土手で芽吹き始めた。今が旬、摘
み取って、天ぷら にと思ったが、まだ、周りには数は少ない。この時期には、当方
の他に、カメラに撮り込もうと思っている人が きっといる。そのまま、そっ~と!!
ペトトル川の水かさが増してきた。この川の水源は、室蘭岳の中腹500m
付近。そこから、一挙に10kmほど流れ下り 噴火湾に注ぐ。
決して、大きな川ではないが上流には、室蘭市民の水瓶のチマイベツ浄水場が有
り、取水対象河川の一つ。ペトトル川は、室蘭岳の雪解け水や伏流水を集めて流
れる ニジマスが生息する清流です。
厳しい冬を耐え、この残雪の中に佇む姿は木霊が宿っているかのように見えます
5月の頃の写真が楽しみです
一躍有名になった桜の木です。一帯は、明治時
代に開墾の鋤が入った場所です。開墾の際、記
念に残されたのでしょうか、ほかの牧草地でも
樹木が一本、佇んでいる光景を見ます。
牧草地は立ち入り禁止ですが、近づいてみま
すと風雪に耐えられずに折れた太い幹や株元か
ら数本まとまり幹を立ち上げていますので幹回
りも4メートル、古木の風格が滲み出ています
。開花の時期には、牧草の濃緑・空の青さを背
景に存在が抜群のエゾヤマザクラの木です。
因みに。この画像からは全く想像付かないで
しょが、手前の方向には車で2~3分程の場所
に、市の人口の約10%ほど人々が暮らす住宅
地やゴルフ場が広がっています。