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趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The Angel of Death : 9

2009-10-04 11:42:36 | Athelstan・Doherty
The Angel of Death (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)The Angel of Death (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)
価格:¥ 1,261(税込)
発売日:1991-12-05

個別取り調べが始まりました。

まずド・イヴデンからです。

コーベットの基本的質問は,
モンフォールを嫌いか? どういう点で?(これは全員一様に嫌いと答える)
彼は偽善者か? 何故そう思うか?

ド・イヴデンはためらいなく偽善者と答えます。その理由は、ド・モンフォールは夜しばしば外出していたが,何をしていたか不明との事。よく密会していた女(おそらくコーベットが見かけた派手な女性)について,こんなおもしろい事言ってます。

She was always richly caparisoned like some fat palfrey.


caparisonは馬を飾り立てるという意味だし,palfreyは馬って意味。しかも彼女は臭い(香水で(笑))と付け加えるんですよね。さすが,イギリスのユーモア。

ド・イヴデンは,彼女とド・モンフォールの関係については、愛人でしょう答えます。

事件当時の出来事について、彼は,司教の右にいたけれど,最後に杯を渡したのは自分ではないし,司教はその前に既に口をつけているので,慣習上,後からまた飲む事はないと説明。仮に自分が渡すとしても,隣にいて何かを杯に入れて気付かないと思うかね?と逆襲。

次はプランプトン,まあだいたい,同じような返答。終わって,出ようとする彼をわざと呼び止めます。その時コイツのフレンドリーな態度は実は見せかけでキケンな奴と納得するコーベット,ですが,なだめるように,何故,国王から贈られたワインに毒が入っているとわかったのかと質問。すると彼は,ただカップと一緒に置いてあったのを見ただけ,と答えます。コーベットの後にド・モンフォールの口の臭いを嗅いだ彼は,そのワインが同じような臭いを放っていたのを発見したと主張。

次はエトリック。
攻撃的な印象の人で,教会にいるより,軍隊にいる方が似合いそうだとか。‥と思ったら,やっぱり専業僧ではなく,軍隊との兼業。中世~ルネッサンス期は僧と軍人を兼ねる人が実に多いですね。三銃士のアラミスとか。十字軍もそうだし,チェーザレ・ボルジアもある意味そうですよね。コーベットも,経験上,僧職である事を利用して敵地に入り,情報を収集し,噂等を広めたりする輩は確かによくいるな,とクールに受け止めてます。

エトリックが,サリー公と,ウィンチェルシー大司教にお世話になっていると話すと,思わず,溜息のコーベット。(コーベットはウィンチェルシーニガテ(笑))
あれこれ話すうち,エトリックには,他の僧のような,ド・モンフォールに対する感情的な嫌悪感はなさそうという事がわかりました。彼が比較的新しく来たという事もありますが,彼が忌み嫌うのは故郷スコットランドで,また別の秘密がありそうな気がします。

次のド・ルースは,他の僧と全い,清廉で落ち着いていて,頭が切れます。コーベットはド・モンフォールのプライベートについて尋ねます。司教のプライベートにはいろいろ噂はあったそうですが,会計的に横領等はなかったとの事。ここで,司教は大金持ちで,キャットホールにお屋敷を持っていた話が出て来ます。(前の章に出てきたね。執事夫妻がどうなったのか気になる。。(汗))

最後に,年若いブラスケットです。
ちなみに,ド・ルースがコーベットと同世代のアラフォーで,他は50過ぎたおっちゃんだそう。

ブラスケットはド・モンフォールの秘書で書簡等の管理。。。コーベットと同じようなお仕事ね。

コーベットは、プランプトンが、ド・モンフォールが,ブラスケットと何かあるような事をほのめかすような事を言っていた(え”?そうでしたっけ?そう言えば,corruptという単語があったわね。はあ,そういう意味なのね。まあ,堕落した聖職者のお約束パターンと,気付くべきでしたね(^^;))のが気になっていたので、単刀直入(^^;)にド・モンフォールとの関係を尋ねます。(もちろん否定(笑))で,いかにコイツのまつ毛が長いか,かわいい目(^o^;)をしてるか,に気付きます。でも,ちょっと子供っぽい態度とは裏腹に,実は非常に頭のキレそうな奴です。

ブラスケットは,誰かが杯を入れ替えたのではというコーベットの説を論理的に「ばかばかしい」と否定。ただし,コーベットは,その発言から,何か引っかかる記憶があった事を思い出します。

最後に,聖堂に出入りする召使たちが呼ばれます。しかし,その朝ワインを運んだか,事件の後に聖具室などに入った者はいないようです。

さらに,プランプトンの案内で,ド・モンフォールの居室へ。当然だけど(笑),アセルスタンの教会の家とはエライ違い,贅沢な部屋です。天蓋付きベッドはミンクの毛皮付きのカバーがかかっていたりとか。彼の部屋の備品の鍵が結構開けられておりますが,プランプトンは,亡くなった司教の荷物をまとめるため,と,言います。


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