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趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

アルカサル完結!(ネタバレ)

2007-06-17 16:35:37 | 読書(和書)
思えば今年2月に完結編・前半を読んでから,もう半年なんですねっ! 

コンスタンシアが,思った以上に逞しくポジティブな女性で,頼もしかったです。自ら持っていたカスティリアの王位継承権を行使して,積極的に父の血統をカスティリアに持ち帰った事が描かれておりました。娘,で,良かったですよね。そうでなけりゃ,英国とカスティリアで戦争しなくてはならなかったかもしれないし。で,娘のカタリナが,仇の孫(のちのエンリケ3世)に嫁いで,カスティリアの皇太子妃になり,最後にコンスタンシア自身の手で,娘の舅つまり仇敵の息子ホアン1世に,英国王リチャード(え~黒太子の死で,11才で王様になった次男ね)からもらった王冠を被せて「あげる」シーンが,彼女なりの,最高の仇討ちでした。

また彼女の夫になった,John of Gauntすなわちランカスター公が,ハリポタの悪役との関連が囁かれる人物とは思えないほど,いい人で。。(笑) ランカスター公は,野心家と言われていたけれど,自分は王様になる事はなく,長男ヘンリーは従兄リチャードから王位を奪い,長女フィリパはポルトガルの王妃,そしてコンスタンシアとの娘カタリナはカスティリア王妃,これだけの王家を自分の子孫で埋め尽くしたのよね。(笑)

コンスタンシアの妹イサベルも,John of Gauntの弟と結婚して,子孫が有名なリチャード3世につながりますので,ドン・ペドロの血統もなかなかしぶといです(笑)

余談ですが,この時代の人達は,1340年~1350年代にヨーロッパを襲った,史上初の黒死病大流行の影響が10年以上経っても残り,アルカサル―王城の登場人物でも,ドン・ペドロやエンリケのお父さんや,マリア・デ・パデリア,エドワード黒太子等が直接この病気で亡くなっています。また全般的にとても短命で,エンリケもコンスタンシアもイサベルも30代~40代で亡くなっているんですよね。子供達の代辺りで,ようやく,人の寿命を取り戻して,人々はまた60年~70年位生きられるようになったようです。。。。


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2 コメント

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はじめまして。 (ぺぽ)
2007-06-19 11:32:09
アルカサルの完結に小躍りした一人です。コミック派なので12巻で「王が仕上げてくださる」前で止まっていましたが、待ちきれなくて完結編読んでしまいました。おかげで今度はその空白を埋めるコミックが出るのを待ち望むことになりました。
コンスタンシアが頑張ってくれたおかげで悲しいながらも、最後は皆様うかばれて良かった。
個人的にはアラゴン王が長寿だったのに笑いましたね。
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ぺぽさんこんばんは! (える)
2007-06-20 00:12:10
私もコミック派です。12巻と今回の完結編の間のお話があると噂には聞いていますが,早く読みたいですね♪
その後,ドン・ペドロの血統が,スペイン王室ばかりかイギリス王室にもしっかり伝えられたという所は,安堵というより,ド根性を感じました。(笑) アラゴン王,当時としては破格の長生き(笑)ですね。コンスタンシアが王冠を与えたホアン1世が,最後に雑にウマに踏みつけにされていたのは笑ってよかったのかどうか。。(^^;)
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